
2019年のインカレ、フリースタイル65級で2連覇を決めガッツポーズする安楽
「楽しくもあり、悔しくもあった」。安楽龍馬(スポ=山梨・韮崎工)は、早大レスリング部で過ごした4年間をこのように表現した。高校時代に「全てが練習試合」と教わり、試合はもちろん日々の練習から、勝利の喜びも敗戦の悔しさも味わってきた。そうして周囲からは「人一倍自分を追い込む」とも紹介される安楽のレスリング人生について、話を伺った。
レスリングとの出会いは「運命」。競技者だった父親の影響もあり、3歳の頃気付けば始めていたという。父親の指導の下でレスリングを続けた安楽だが、中学生の頃に父親と衝突。レスリングからも離れてしまった。しかし、両親の悲しむ姿を目の当たりにして、高校入学前に再起を決意する。そうしてストイックな環境を求め、千葉から山梨の名門・韮崎工高に進学した。両親に迷惑をかけまいと親元を離れたことで「支えられてきたことを痛感した」。「まだまだ未熟者ですけど」と笑って前置きしながら、高校生活を通じて「レスリングだけではなく、人として成長できた」と語る。→続きを読む