活動内容
地球的課題や日本社会の諸問題に取り組むために、既存の学術的な方法論や問題設定に限らず、学内外、国内外における様々なステークホルダーとの実践的な取り組みが必要とされる。本研究部門は社会的な課題の改善と実社会との協働を模索するために、以下の3つの方法論的なアプローチを重視しつつテーマ研究を進める。
三つの方法論的なアプローチとは以下の通りある。
- 「パブリック・ヒストリー」-アカデミックな歴史研究者と民間のコミュニティ・市民との協働による記憶や記録の体系化と継承
- 「フィールド・リサーチ」-参与観察、エスノグラフィックリサーチ、インタビュー調査など質的研究
- 「クリティカル・リーディング」-史料批判を含む文献資料の批判的な分析
また、テーマ研究としては以下のものを中心に進める。
- クィア史とクィアアーカイブの構築
- 災禍・戦争の記憶を未来世代へ伝える社会的仕組みの構築
- 少子高齢時代における地方を持続可能にする多様な取り組みの見える化
- アジア系コミュニティによるエスニック・ミュージアム構築とアイデンティティとしての「在日外国人」の模索
- 災害ケースマネージメントへ向けた避難者支援ガバナンスの比較研究
- エネルギートランジッションへ向けたコミュニティ実践
- 自立をめぐる障害者運動とポスト障害者権利条約の社会政策の参与観察的研究
1年目に各メンバーの問題意識を共有する研究会を展開する。その上で、サブグループ化を必要に応じて行い、グループ研究を行う。2年目以降、外部アクターとの連携を模索しながら公開シンポジウムやセミナ-を開催する。年5-6回のペースで25回-30回の研究企画を開催する。国際研究ならびに学外の実践・研究組織との連携に力を入れる。正式名称は「過去・現在・未来をつなぐ社会構想と協働実践-社会的課題に取り組むための実証分析と方法論の模索」であり、英語名は-Multi-sectoral analysis and methodological research for global issuesとする。
メンバー紹介
部門代表者
金 敬黙
研究所員
- 岡部 耕典
- 金 敬黙
- 小松 寛
- 高野 孝子
- 田畑 幸嗣
- 豊田 真穂
- 西城戸 誠
- 藤野 裕子
- 箕曲 在弘
- 森山 至貴
- 柳澤 明
- 堀 芳枝
招聘研究員
- 熱田 敬子
- 野坂 真
- 村雲 和美
活動報告
2023年度
- 【研究会】
2023 年 4 月 26 日 研究会
・豊田真穂(研究員)「NYC 近郊の「慰安婦」記念碑」
・野坂真(研究員)「東日本大震災からの地域復興、そして震災遺族の記憶継承による心の復興に関する研究」
・高野孝子(研究員)「自己紹介、研究テーマ等の紹介」
2024 年 2 月 研究会
・熱田敬子(招聘研究員)「東アジアの民主化運動とフェミニズムに関する比較実証研究」
・高野孝子(研究員)「北米、NZ、アマゾンの先住民族族の報告から考えるサステナビリティ」 - 【その他】
大学院新コース「社会構築論コース」の立ち上げと関連して、研究所員がインフォーマルなワーキン ググループを設けて複数回開催し、大学院新コースが発足した後の教育活動と研究活動を人文研の本研究部門 とどのように関連づけ、有機的に展開すべきかについての意見交換が頻繁になされた。
2022年度
- 【研究会】
第 1 回研究会:「部門研究会のキックオフ会合」 日時:2022 年 4 月 13 日(水)
第 2 回研究会:「自分の研究を教育に活かす工夫」 日時:2022 年 6 月 22 日(水)
第 3 回研究会:「自分の研究を教育に活かす工夫」 日時:2022 年 7 月 6 日(水)
福島取材報告会(NPO 法人 Dialogue for People との共催) 日時:2022 年 7 月 11 日(月)
- 【上映会】 ミャンマー映画ウィーク
日時:2022 年 6 月 17 日(金)- 7 月 1 日(金) (共催:早稲田大学平和学研究所、アジア研究所)
■自主上映作品
・『ぼくの帰る場所』https://passage-of-life.com/introduction/
・『海辺の彼女たち』https://umikano.com/
・『白骨街道』
・藤元組映画公式サイト https://fujimotofilms.com/