酒井直樹 講演会「荒地を荒地として生きる──パクス・アメリカーナの終焉と日本研究」Wasteland Now: The End of Pax Americana and Area Studies on Japan
- 日時:2024年4月30日(火)17:00~19:30
- 会場:早稲田大学戸山キャンパス33号館3階第1会議室(※第10会議室から変更になりました)
- 講師:酒井直樹(コーネル大学名誉教授)
- 演題:荒地を荒地として生きる ──パクス・アメリカーナの終焉と日本研究
- 使用言語:日本語(質疑は英語も可)
- 司会:坪井秀人(早稲田大学)、ディスカサント:渡邊英理(大阪大学)
- 主催:早稲田大学総合人文科学研究センター角田柳作記念国際日本学研究所
- 問い合わせ:[email protected]
- 開催方法:対面とZoom(いずれも事前登録制)
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◇参加希望者はこちらのフォームからお申し込みください。オンライン参加者には前日までにZoomのURLをお送りします。
講師プロフィール
- シカゴ大学およびコーネル大学でアジア学・比較文学・歴史学について教鞭をとる。現在、コーネル大学名誉教授。比較文学、思想史、翻訳研究、人種主義やナショナリズムについて研究し、その著作は様々な言語で出版されている。韓国語、中国語、英語、日本語の四つの言語による雑誌『TRACES』を主導したほか、世界各地のジャーナルの編集委員を務める。日本語で刊行された主著として『過去の声 18世紀日本の言説における言語の地位』(以文社, 2002)、『死産される日本語・日本人 「日本」の歴史-地政的配置』(新曜社, 1996/講談社学術文庫, 2015)、『日本思想という問題 翻訳と主体』(岩波書店, 1997 /岩波モダンクラシックス, 2007)、『ひきこもりの国民主義』(岩波書店, 2017)などがある。今年夏には坪井秀人との対話をまとめた著作を以文社から刊行予定。
内容・趣旨
- 《現代は荒地である》とは敗戦後の日本の状況を語った詩のグループ荒地派による言葉だが、この認識は第一次世界大戦後のヨーロッパの荒廃を描いたT.S.エリオットの詩集『荒地』にさかのぼることができる。しかしこの荒地としての現代という認識は21世紀の今日においてより陰翳深く私たちの日常をおおっているのではないだろうか。私たちが生きる21世紀においても新たな形で復活してきているこの荒地的状況について、コーネル大学で日本思想史とアジア研究にかかわる批判理論を主導してきた酒井直樹氏をお招きし、規範的な日本研究やアジア研究に対する批判をとおして考える。