開 催 日 時:2022年5月26日(木)17:00~19:00
開 催 形 式:オンライン開催(事前申し込み必要)
報 告 題 目:「1950年代の常磐炭礦における受胎調節指導」
報 告 者:豊田 真穂 氏(文学学術院教授)
嶋﨑 尚子 氏(文学学術院教授)
戦後日本は、人口過剰問題に直面していたにもかかわらず、日本政府は、当初、受胎調節(避妊)の推奨を公式の政策とすることはなかった。ところが、出生率は1947年にピークを迎えた後、約10年で46%も激減した。こうした出生率の低下は、日本政府による方針転換を背景とした中絶と避妊の効果といえる。この日本政府の方針転換に先駆けて、受胎調節指導の試験的実施を行い、政府を説得する材料を提供したのは、アメリカの資金援助によって成立した国立公衆衛生院だった。
本報告では、日本政府の方針転換期の動向、およびロックフェラー財団と国立公衆衛生院との関係を確認する。その上で常磐炭礦(福島県)での受胎調節運動に焦点をあて、具体的な運動の展開をみていく。そしてなぜ常磐炭礦がモデルとされたのかといったことや、避妊指導を進めていくなかで中絶が増加していった背景について、産業特性をベースに検討を加える。
参加の申し込み:https://forms.gle/pGK9g9Mg3ZKknBNj8(申し込みは5月25日(水)17 :00まで)