サリーだけじゃない インドの服の話
創造理工学部 2年
レヌカ・クルカルニ
私の母国インドは多様な国だと思います。食べ物、言語、人の習慣まで、何もかも地域によって違うのです。その中でも今回はインドの服装についてご紹介します。
サリー、サルワール・カミーズ、レヘンガ
インドの服装の話になると、皆さんはおそらくサリーのことしか知らないと思いますが、例えばサリーの中にも、着方や布の長さが違ったり、また地域によって種類も異なるなど、実はバラエティーがたくさんあります。
その他にも有名な服装に「サルワール・カミーズ」があります。これは、ズボンを意味する「サルワール」と、シャツを意味する「カミーズ」のセットで着用する民族衣装です。とても着心地が良く、特にインドの暑い夏ではとても人気のある服装で、どこの地域でも見ることができます。
ところで、「レヘンガ」という服を知っている人はいますか? もしかしたら、ボリウッド(※)の映画で見たことがある人もいるかもしれません。ロングスカートと一緒にブラウスを着るもので、北インドで一番人気のきれいでキラキラした服です!
※インド映画の制作中心地ムンバイの俗称。ムンバイの旧称「ボンベイ」の頭文字「ボ」とハリウッドを合わせて付けられたもの。
クルタ、ネルージャケット
これまでに挙げたのは女性向けの服装ですが、男性向けの服装にも結構バラエティーがあります。
例えば「クルタ」は、インド人男性が一番好む服装です。見た目は女性のサルワール・カミーズに近いです。もう一つは「ネルージャケット」というもので、名前の通り、インドの初代首相のジャワハルラール・ネルー氏が着ていた立襟の上着と同じデザインです。
服以外のインドファッション
ファッションに関しては服装だけではなく、髪型や宝石、化粧などもあります。インド人女性たちは特にこうした装飾品が大好きです。結婚式などのイベントがあるときには、きれいな服と一緒に化粧をしたり、大きくてキラキラしたイヤリングやネックレスを付けたりします。「ヘナ」という2週間ぐらい残るタトゥーのようなものがあるのですが、それを使って腕にきれいなデザインを描いたりもします。
最近ではインドでも洋服の人気が出てきて、こうした伝統的な服は結婚式のようなイベントのときにだけ着るようになっています。少し残念な部分もありますが、伝統的な服にも新しくて特別な意味を与えてくれていると思います!
◎ インドはこんなところ ◎
ヒマラヤ山脈からインド洋の海岸線まで多様な地理を有する南アジアの国。人口は13億人以上を誇り、世界で第2位。ムガル帝国時代の代表的な建物であるタージマハルや、ブッダ悟りの地であるマハーボディ寺院など世界遺産も多い。聖地バラナシはガンジス川での沐浴、リシケシはヨガの拠点として有名。インドから早稲田大学への留学生は2018年5月時点で25名が在籍。