Waseda Weekly早稲田ウィークリー

早大生リポート

お化け屋敷がもたらす復興ともう一つの成果 「糸魚川夏休みスタディツアー」

地域ぐるみで取り組む大切さを知った、街づくりや少子化対策

文化構想学部 1年 林 幸歩(はやし・ゆきほ)

8月10日・11日の2日間、平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)主催の糸魚川夏休みスタディツアーに参加しました。新潟県糸魚川市は、早稲田大学校歌の作詞者である相馬御風の出身地で、東京から新幹線で約2時間の場所にある海のきれいな街です。一方で、2016年12月に糸魚川の中心市街地を襲った「糸魚川市大規模火災」は皆さんの記憶に新しいのではないでしょうか。

メイク(お化け?)完成(右が筆者)

そんな糸魚川では「復興まちづくり計画」の一環として、毎年夏休みに商店街の方の企画によるお化け屋敷が開催されています。私は地域の恒例行事にボランティアとして参加し、街づくりや地域交流事業について学ぶことを目的に、そのお化け屋敷のキャストとしてイベントに参加してきました。

WAVOCから参加したメンバー(左から4人目が筆者)

入場待ちの親子連れ(奥)と、熱心にアンケートに答える参加者

街の一角にある公民館で開催されたお化け屋敷は、連日行列ができる大盛況でした。今年のテーマは「洋館」で、森のゾンビに処刑部屋の受刑者の霊、いきなり動く人形、人を食べる吸血鬼など、子ども向けと言えど本格的なメイクやセットで、キャストはみんな本気。その恐ろしさに子連れのご夫婦も顔を青くし、お化け屋敷の中は悲鳴が響き渡っていました。

そのように盛り上がっている一方で、お化け屋敷の入場者数は年々減っているそうで、市職員の方の話によると、これは少子化の影響が顕著に表れている例とのことでした。少子化の問題は深刻で、解決策はなかなか見つからず難航しているそうです。しかし、市職員の方が試行錯誤している状況を伺ったり、地域の人たちがボランティアとして協力している様子を見ていると、その根底に「糸魚川をよりよくしたい、明るくしたい」という前向きな思いがあふれているように感じました。

また、私は今回キャストとしてお化け屋敷に参加しましたが、子どもも大人も一緒に驚いたり怖がったりしてお化け屋敷を楽しみ、にぎやかに過ごしている姿を見ながら、地域ぐるみで行うイベントの重要性を感じました。

写真左:糸魚川の美しい海 写真右:「糸魚川市大規模火災」で更地となった市街地はまだ復興途中

子どもたちにとってお化け屋敷に来たこと自体は、今は日常の一部に過ぎないかもしれません。しかし、両親や友達と一緒にお化け屋敷に行って、怖かったこと、驚いたこと、悲鳴をあげたこと、泣いてしまったことなど、将来的に見るとそれは「地域で過ごした思い出」で、人によっては「友達と来たお化け屋敷」「家族と来たお化け屋敷」ということになるでしょう。彼らが大人になったとき、かけがえのない「地域で過ごした日常」「家族や友達と過ごした日常」を思い出すきっかけになるのではないでしょうか。それは復興まちづくり計画や少子化対策を進める糸魚川市にとっても、この街で成長する子どもたちにとっても重要な意味があり、お化け屋敷の大きな成果と言えるのではないかと思いました。

お化け屋敷を盛り上げたオールキャスト(前列左から5番目が筆者)

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