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気鋭のW投手ついにプロへ! 楽天・伊藤、巨人・田和が語るエンジ色の4年間

「強みも伸びしろも武器に、目指すは開幕1軍!!」

スポーツ科学部 4年 伊藤 樹(いとう・たつき)
教育学部 4年 田和 簾(たわ・れん)

東伏見キャンパスにある早稲田大学安部寮にて。左から、田和選手、伊藤選手

2025年プロ野球ドラフト会議」で、伊藤樹選手が東北楽天ゴールデンイーグルス(以下、楽天)、田和廉選手が読売ジャイアンツ(以下、ジャイアンツ)からそれぞれ2位指名を受け、早稲田大学野球部から2名のプロ入りが決定しました! 東京六大学野球春季リーグ戦の対明治大学戦(2025年5月19日)で、早稲田史上2人目となるノーヒットノーランを達成した伊藤選手と、けがを乗り越え夏の対外試合で自己最速タイの152キロを出した田和選手。注目の両選手に、4年間の思い出、野球部以外でのキャンパスライフ、自身のアピールポイントなどについて聞きました。

※ 取材は11月下旬に行いました。

――ドラフト会議での指名を受け、現在の心境を教えてください。

伊藤:「ホッとした」というのが率直な心境です。指名されるかは正直分からなかったですし、目指してきたスタートラインに立てて一安心しました。現在は1月からの合同自主トレやキャンプに向け、体を休めつつ個人でトレーニングを継続しています。1軍キャンプに何とか合流して、開幕1軍を目指せる準備ができたらなと。

田和:自分は安心よりも、2位で指名していただいたことへの驚きが勝ちました。現在は(伊藤)樹と同じように、開幕1軍を目指してトレーニングに取り組んでいるところです。11月末にジャイアンツのファンフェスタがあって、いろんな選手と交流したり、初めてユニホームに袖を通したり、背番号も30番に決まったりと、自分がジャイアンツの選手としてやっていく道筋がある程度見えてきたなと感じています。

2025年11月11日、大隈会館で行われた指名挨拶にて。(左)伊藤選手と楽天スカウト部長・愛敬尚史氏。(右)田和選手とジャイアンツ編成本部長・水野雄仁氏

――早稲田大学を選んだ理由や、自身が考える早稲田ならではの良さは何だと思いますか?

伊藤:僕はもともと早稲田につながりがあったわけではなく、入学するまで早慶戦も一度しか見たことがありませんでした。そんな中で早稲田を選んだ理由はただ一つ、小宮山悟監督のご指導を受けたいという思いです。この4年間を経て「早稲田に来て良かった」という特別な思いを抱いて卒業できるのは、日本一を目指す環境や伝統があったからで、それは早稲田ならではだと思います。

応援部から花束を贈られる伊藤選手

田和:自分は早稲田実業からの内部進学です。所属していた野球部の先輩や同級生が「一緒に野球をやろう」と声を掛けてくれて、大学でも4年間野球を続けようと決めました。早稲田の良さは、やはり応援歌『紺碧の空』が流れる時の光景。特に早慶戦などで得点が入った時に、スタンドの観客全員が肩を組んで横に揺れながら歌う姿をブルペンから見て、他には代えがたいものを感じました。

応援部と大隈講堂前にて。ワセダベアを抱えているのが田和選手。左から2番目は「ぴーぷる」にも登場した2025年度応援部主将の豊島悠さん(教育学部4年)

――早稲田大学野球部での4年間で、1番印象に残っているのはどの試合ですか?

伊藤:4年生の春季リーグ戦優勝が一番感動しました。明治大学と慶應義塾大学を相手に5連勝しないといけない、という逆境を乗り越えての優勝でしたからね。中でも一番手に汗握ったのは、6月4日の対明治大学戦。逆転して1点リードで迎えた9回、ヒットを打たれて二塁からホームに帰ってくるランナーを、ライトの石郷岡(石郷岡大成選手、社会科学部4年)が刺した瞬間でした。あれがなかったら優勝できていたか分からないし、後半に強い明治大学相手にあれだけのプレーを最後に残せるというのはすごいなと。

田和:自分は、2年生の春季リーグ戦の対法政大学第2戦です。逆転のホームランを打たれた後に「自分が抑えなければ」と思って投げ、そこでけがをしてしまいました。試合にも負けて本当に悔しかったのですが、今では「このけががあったおかげで、ここまでやれた」と思えています。あの試合がなかったら肘のトミー・ジョン手術(※)もしていないですし、あれ以降いろいろな人に支えられ、復帰していく中で注目してもらえました。それに、大学で初めての優勝をスタンドで見届けることになったからこそ、「早くこの神宮で投げたい」という思いが募り、今につながっています。

※ 肘の腱や靭帯の損傷・断裂に対する手術。

――野球部以外ではどのようなキャンパスライフを送りましたか?

伊藤:倉石平先生(スポーツ科学学術院教授)のゼミに所属し、データを用いたスポーツの分析手法を勉強しました。先生の専門はバスケットボールで、セットプレーやシュートの成功確率などを調べることが多かったのですが、確率論に基づいたバスケの連携の緻密さは、球がどこに飛ぶか分からない野球と対照的に見えて興味深かったです。

また、スポーツ科学部にはさまざまな競技のトップアスリート学生がたくさんいて、勝負の世界で生きている者同士、話が合いますね。特に仲が良いのは第一線で活躍しているバレーボール部の友人で、どんなメンタルで、どんなルーティンでどんな練習をしているのかを聞くと刺激になり、「自分もまだまだだな」と思わされます。

田和:大西宏一郎先生(教育・総合科学学術院教授)のゼミが楽しかったです。おのおの好きな分野のデータを集めて分析するのですが、私は自身の投球データを研究材料に選びました。データ分析はある意味究極の客観視で、数字を使えば自分のことも他人のように見ることができるので、実際のプレーにも直結し非常に役立っています。野球部以外で初めて大学の友人ができたのも、ここでした(笑)。

大西ゼミの仲間たちと。前列右から2番目が田和選手

――自身の強みについてと、それを踏まえてこの先どんな選手になりたいか教えてください。

伊藤:強みは、ゲームメーク能力です。相手の流れを断ち切れるのは守備なので、試合の流れをできるだけ読み、先発として試合を落ち着かせることは重要な役割です。そのための引き出しの多さは自分のアピールポイントだと考えています。今後は、4年間で鍛えたメンタルや引き出しの多さをアップデートしつつ、球種、スピード、コントロール、それら全てを含めたゲームメーク能力で活躍の場を広げたいですね。

田和:長身を生かしたリリースアングルからの投球が強みです。それ以外にも成長できるポイントはたくさんあって、例えば、投球のスピードはもっと出せると思います。自分は樹みたいに器用ではありませんが、逆にその細かい部分を詰めていけば、投球の幅がさらに広がってくるはず。4年間で培った強みも、まだまだある伸びしろも、その両方を自分の武器としてモノにしたいです。

早稲田大学安部寮玄関脇の安部磯雄先生の石碑前で。色紙に記されているのは自身が大切にしている言葉で、伊藤選手は「今を大切に」、田和選手は「一念通天」

第919回

取材・文・撮影:早稲田ウィークリーレポーター(SJC学生スタッフ
法学部 2年 金井 秀鴻

【プロフィール】

伊藤樹:秋田県出身。仙台育英学園高等学校卒業。野球部のキャンプで友人と一緒にモルックにハマり、自分でセットを購入しようか検討するほど。ピッチャーなのでコントロールは日々鍛えているとはいえ、それでもうまくいかない時があり盛り上がると熱く語る。好きなワセメシは東伏見キャンパス近くにある 「South Café」 で、ハワイアンライスボールがお気に入り。

田和廉:東京都出身。早稲田実業学校高等部卒業。趣味はサウナで、ほぼ毎週どこかしらのサウナを訪れる他、仲間と共にサウナ旅行の計画を立てるなど、並々ならぬ熱量を注いでいる。好きなワセメシは早稲田キャンパス・中央図書館近くの「金城庵(あん)」で、ボリューム満点のカツ丼を目当てに足しげく通う。

左が伊藤選手(4年生の春季リーグ、対明治大学戦)、右が田和選手(4年生の春季リーグ、対慶応義塾大学戦)。写真は早稲田大学野球部提供

早大生のための学生部公式Webマガジン『早稲田ウィークリー』。授業期間中の平日は毎日更新!活躍している早大生・卒業生の紹介やサークル・ワセメシ情報などを発信しています。

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