歩き疲れた体に染み渡る彩り豊かな一品
「OTTO」
【取材・文・撮影】
早稲田ウィークリーレポーター(SJC学生スタッフ)
法学部 2年 金井 秀鴻(かない・すほん)
早稲田キャンパスと高田馬場駅の中間に位置し、馬場歩きの際に立ち寄りやすいスパゲティのお店「OTTO(オット)」。店主の津野さんがこの場所にお店を構えたのは全くの偶然で、早稲田通りが早大生の通り道であることも当初は知らなかったそうです。その立地から早大生や教職員に愛され、今や開店から18年目を迎えた人気店です!
座席は全てカウンターで8席。真剣なまなざしの津野さんの包丁さばき、フライパンから時折立ち上る炎、具材を炒める音、客席まで漂うソースの香り。スパゲティが出来上がるまでの一部始終を見ることができ、料理へのワクワク感が引き立ちます。
写真左:明るく清潔感がある店内
写真右:カウンターから見える、手際よく調理する津野さん
メニューは、トマトソース、カルボナーラ、ペペロンチーノなどいくつかのベースがあり、タラコ、めんたいこ、アサリ、キノコなど具材によってさらに細かく分かれています。通常100gのところ、50g増量が無料といううれしいサービスも。日替わりの「本日のランチ」にはサラダと、紅茶やオレンジジュースなど4種類から選べるドリンクも付き、満足すること間違いなし。
今回は、津野さんお薦めのクリーミーな「和風カルボナーラ」と、「本日のランチ」からスパイシーな「野菜入りペペロンチーノ」の2品をいただきました。
まずは「和風カルボナーラ」。光沢のある黄金色のソースが食欲をそそります。口に運ぶと、とろけるような甘さと、だしのやさしいコクが染み込む…! 太くてもちもちした上質な麺は、絶妙なゆで加減も相まってベストな食感。ベーコンとキノコの柔らかい口当たりが、絡みつくクリーミーなソースとよくマッチしています。とにかく優しい味わいでフォークが止まらず、あっという間に食べ終わってしまいました。

「和風カルボナーラ」930円。店内で使用するお皿は、全て色や模様が異なっているそう。写真は麺100g
次にいただいたのは「野菜入りペペロンチーノ」。顔を近付けなくても感じられるオリーブオイルの風味とガーリックの香ばしさは、口に入れるや否や体の奥の方へ突き抜けていきます。後からじんわりとした、しかし鋭い辛味がやってきます。辛い味が好きな人なら、やみつきになる味わいです。
ブロッコリー、カボチャ、ナスなど彩り豊かな野菜がふんだんに使われており、歯ごたえも抜群。味はもちろん値段の観点からも、野菜は旬のものを使うようにしているそうです。今回はホウレンソウが入っていましたが、夏になるとキャベツに変わるといいます。具材が変わっても、「ペペロンチーノはできるだけ同じ味になるように心掛けている」とのこと。

本日のランチ「野菜入りペペロンチーノ」980円。サラダとドリンク付き
また、メニュー表で目を引くのが、「メニュー外でもご注文承ります。お気軽にお尋ねください」の文言。なんと、メニューに無いリクエストに応えてくれることもあるそう! 津野さんは、「お客さんもだんだん慣れてくるとワガママを言い始めるんです(笑)」とにこやかに話します。実際に常連さんからは、「ナスとベーコンのトマトソースで」「キノコ多めで」といったリクエストがあるのだとか。「まぁ、メニューに無いものでも作りますよ」という、取材中の津野さんの一言が印象的でした。

店名の「OTTO」はイタリア語で数字の8を意味し、お店の座席が8席あることにちなんでいる
旬に合わせて野菜を変え、メニュー以外の注文にも対応。この臨機応変なサービスは、津野さんの腕前なくしては成り立たないでしょう。馬場歩きの途中、ぜひ一度立ち寄ってみてください。きっと、お気に入りの一皿が見つかります。
店舗情報
【店名】OTTO
【住所】東京都新宿区西早稲田2-15-4
【営業時間】11:30~15:00、17:30~21:00(ラストオーダー21:00)
※支払いは現金のみ。
【定休日】日曜日
※記事中の価格は全て税込み。
店主の津野さんから早大生への一言
「いつもお世話になっています!」






