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冷え性との付き合い方

保健センター 所沢分室  保健師 有吉(ありよし)

「手足が冷たくてなかなか寝付けない」「夏でも靴下が手放せない」そんな悩みはありませんか? 日本人女性の半数に見られ、男性の「冷え性」も現代では多くなっているといわれています。そんな「冷え性」は、単なる体質と見られがちですが、実は体の不調のサインかもしれません。

冷え性の原因は?

冷え性とは、手先や足先など体の末端部分が慢性的に冷たく感じる状態です。気温の低い冬だけでなく、冷房の影響による夏の冷え性も増えています。

原因の一つに、血行不良が挙げられます。私たちの体は血液によって酸素や栄養が運ばれ、体温も一定に保たれています。しかし、運動不足やストレス、偏った食生活によって血流が悪くなると、体の末端まで温かい血液が行き届かなくなり、冷えを感じやすくなるのです。一般的に筋肉量が少ない人は、体が冷えやすい傾向があります。加えて、喫煙は血管を収縮させ血行不良の原因となるため、冷え性につながることが多いです。また、ホルモンバランスの変動やストレス、自律神経の失調症状と関係していることも分かっています。

冷え性との付き合い方

では、冷え性と上手に付き合っていくには、どのような工夫が必要でしょうか。

冷え性改善には、まず「体を冷やさない」生活が大切です。暑い夏でも冷たい飲み物をたくさん飲むことは控え、温かい飲み物を取るようにしましょう。また、ウォーキングやストレッチ、ヨガなど日常生活で無理なく続けられる運動も血行促進に効果的です。筋肉を刺激することで血流が改善され、自然と体が温まりやすくなります。全身を温める入浴もお勧めです。

医療機関受診の目安は?

次のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

  •  手足が異常に冷たく、しびれや痛みを伴う
  • 急な体重減少や動悸、息切れがある
  • 月経不順や生理痛がひどくなった
  • 全身のだるさや不眠など生活に支障が出ている

相談先についてまずは、内科がお勧めです。循環器系の問題が疑われる場合は、内科から循環器内科に紹介されることもあります。月経やホルモンの影響によって体の冷えを感じやすくなることもあるため、そのような場合は婦人科の受診も視野に入れてください。また、漢方内科(東洋医学科)での相談も効果的で、冷え性に適した漢方薬や生活指導を受けられます。

冷えを感じたら生活習慣を見直そう

冷え性は生活習慣の見直しで改善することが多いですが、時には病気が隠れている場合もあるため、自分の体調としっかり向き合うことが大切です。気になる症状があれば早めに専門医に相談し、適切な検査と治療を受けましょう。健康な体温を保つことで、日常生活の質の向上も期待できます。

【参考文献】
女性の健康推進室 ヘルスケアラボ

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