旅は道連れ! 日本全国どこへでも
「ワンダーサイクリング同好会」
副幹事長 社会科学部 3年 平山 裕汰(ひらやま・ゆうた)
「自転車で日本中を旅しています」と言うと「そんなことできるの?」と驚かれることが多いです。私もこのサークルで自転車旅を始めるまではそう思っていました。しかし自転車のポテンシャルは想像以上に高く、本当にどこへでも行けてしまう最強の移動手段なんです。今回は自転車を使ったツーリングの魅力をお伝えできればと思います。
ワンダーサイクリング同好会(以下、ワンダー)の主な活動内容は、夏休み・春休みに行う旅と、関東周辺を走る月例ラン、そして週1回のミーティングです。中でもワンダーの醍醐味(だいごみ)は何といっても旅です。旅は、合宿地まで自転車で行く「自走」、現地で行う「合宿」、そして合宿地周辺を観光する「プレ」の三つで構成しています。道中は自転車に専用のバッグを装着し、テントや寝袋の他、1カ月の生活に必要なものを積み、毎日キャンプをしながら日本中を走るんです。お風呂はスーパー銭湯などを利用し、洗濯はコインランドリーで、そして鍋を使い自炊もします。
写真左:北海道の道は広く信号もほとんどないため、自転車で走るには最高の場所です。自転車には大量の荷物を積みます
写真右:「自走」中のスーパー銭湯の駐輪場。1日の疲れをリフレッシュできます
合宿は、北海道や九州、四国で行います。そこまでの「自走」は長い距離を走るため大変ですが、その分、走り切ったときの達成感は非常に大きいです。例えば、夏合宿地の北海道に行く場合でも、早稲田を出発し日本海の沿道を走る「日本海自走」や山道を走る「奥羽自走」、さらには一度飛行機で鹿児島県まで南下し佐多岬から出発する「日本縦断」といったチャレンジングなルートもあり、それぞれ違った面白さがあります。
また「合宿」では、毎日班のメンバーを変えながら班ごとに「プレ」を行い、夜は再びキャンプ場に集うので、さまざまなメンバーと交流を深めることができます。「プレ」で走る距離は比較的短いですが、観光やグルメ、アクティビティを楽しめるのが魅力で、合宿が九州の際は、奄美大島や沖縄まで足を運んだこともあります。「自走」、「プレ」ともに、企画者が参加者を募って5人ほどのメンバーで走るため、メンバーとは毎日寝食を共にし、協力しながら走ることになるので、1回の旅で仲がとても深まります。
写真左:日本海の沿岸を走る日本海自走では、左側に大海原が広がりとても気持ちがいいです
写真右:北海道の道央合宿での1枚。全員が集まると40人ほどになりますが、夜は10人ほどの班に分かれて自炊します
私は今春、四国合宿の「プレ」として「お遍路」を企画しました。お遍路は四国八十八ヶ所の寺院を巡礼する旅で、自転車で走るには険しい坂も多くつらい場面もありましたが、仲間と励まし合うことで無事に完走できました。ワンダーは「旅は道連れ」という言葉を体現するようなサークルだなと感じています。また、旅中は地元の人との交流も楽しみの一つです。荷物を積んだ自転車で旅していると、信号待ちの時間や、飲食店に入ったとき、銭湯に入っているときなど、たくさんの人が興味を持って話し掛けてくれます。自転車で東京から来たと伝えると驚かれますが、いつも話は盛り上がり、最後には笑顔で見送ってくださいます。こうした皆さんの応援も力になるんです。
皆さんもワンダーで、一生の「道連れ」をつくりませんか?
写真左:四国お遍路八十八ヶ所目、大窪寺(香川県)にて。全ての行程を自転車で巡礼した、3週間で約1,400キロの旅の最終地点
写真右:夏合宿地である北海道のキャンプ場での集合写真
【公認サークル情報】
◆サークル名:ワンダーサイクリング同好会
◆団体区分:学生の会
◆サークル創設年:1967年
◆ジャンル:サイクリング・旅行
◆活動日時:毎週水曜日(ミーティング)、月に一度日曜日(月例ラン)、長期休暇(合宿)など
◆構成人数:約40人
◆活動場所:学生会館(ミーティング)、関東近郊(月例ラン)、全国(合宿)
◆Twitter:@wandercycling
◆Instagram:@wander_cycling