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〜ボルドー留学体験記〜 最後の学生生活で挑戦したフランス留学

居心地の良いコンフォートゾーンから一歩踏み出す楽しさを実感

早稲田ウィークリーレポーター(SJC学生スタッフ)
社会科学部 4年 勝部 千穂(かつべ・ちほ)

大学4年生の秋学期、私は社会科学部の箇所間協定留学プログラムを通して、フランスのボルドーに留学しました。それまで留学センターを通して申請していた二つの留学プログラムがコロナ禍で中止となり、大学生活最後の1学期間だけでも留学したいと考えたのです。今回はそんな箇所間協定留学プログラムを使った、私のボルドー留学生活を紹介していきます。

 

 

 

 

写真左:ボルドーの街並み。フランスの南西部にあるボルドーは「水のほとり(Au bord de l’eau)」という古語から付いた名前で、ワインの産地として有名です
写真右:ボルドーの象徴、ブルス広場の前にある観光名所「水の鏡(Miroir d’eau)」の夜景

ボルドー政治学院の外観

私はボルドー郊外のペサックという都市にある、ボルドー政治学院で国際関係学を学んでいました。私が選択した授業は主に英語で行われ、週2回必修のフランス語の授業がありました。特に記憶に残っているのは「EU-Russian Relations」という授業で、EUとロシアの今後の関係をグループワークで考えたときのことです。ディスカッションを通して2022年から2035年までのシナリオを作成したのですが、ボルドー政治学院の留学生はエラスムス制度(※)を使ったヨーロッパ圏からの学生が多く、距離が近いからこそウクライナでの紛争問題解決の実現可能性を自分ごととして議論していたのはとても印象的でした。今まで当たり前だった日本の視点から離れ、異なる視点から国際関係を深められたのは非常に貴重な経験でした。

(※)教育、職業訓練、青年の育成、スポーツに関する国境を越えた移動と協働を支援するEUの助成金プログラム。あらゆる年齢層、バックグラウンドを持つ1,000万人のヨーロッパ人の学びに関する人の移動と国境を越えた協力を支援する制度。

フランス語の授業では、フランスの地域によって微妙に異なる発音や言葉の違いを学ぶことができたのも、とても魅力的でした。例えば、日本でも親しまれているフランスの菓子パン「パン・オ・ショコラ(Pain au chocolat)」は、ボルドー地方では「ショコラティーヌ(Chocolatine)」と呼ばれています。友人の多くはヨーロッパ圏から来た留学生だったので、会話は主に英語で行っていましたが、日本ではなかなか学ぶことのできないフランス語に触れられたのは、ボルドーならではの経験だったと思います。

オリエンテーションウィーク期間のAssociation(サークル)新歓イベントでにぎやかなキャンパス内の様子

また、ボルドー政治学院は課外活動がとても充実していて、留学生もさまざまなサークルやイベントに参加できます。中でも特徴的だったのは、「Vin sur 20」というワイン醸造学サークルがあったことです。毎週ワインの試飲会やシャトー(ワイン生産者のぶどう農園)見学が企画され、ワインの生産者から直接ワインの歴史や醸造過程などを学ぶことができます。私も活動を通して、フランス人のワインに対するパッションを身近で感じ、ボルドーワインの奥深さを学ぶことができました。

写真左:毎週2回大学のキャンパスで開催されるワインの試飲会。ワインを生産しているシャトーのオーナーがシャトーの歴史や使っているブドウ品種、テロワール(土地)の特徴などを丁寧に説明してくれました
写真右:ボルドー近郊のサンテミリオン地区にあるシャトーを訪問した際の写真

週末は「TGV」と呼ばれるフランス全域とフランス国外の各都市を結ぶ高速列車を利用して、友達と旅行して過ごすことが多かったです。ボルドーはパリやフランス南部、スペインなどに移動しやすい位置にあるため、さまざまな地域に足を運び、それぞれの地域特有の文化に触れることができました。

写真左:フランスとスペインの国境にあるピレネー山脈に1泊2日でハイキングに行ったときの様子(写真右端が筆者)
写真右:パリで誕生日を祝ってくれた友達との集合写真(写真中央が筆者)

半年間という短い期間でしたが、留学を通して自分に自信を持つことの大事さを学び、コンフォートゾーンから抜け出して新しいことに挑戦する楽しさを実感することができました。実際に現地に行き、人と関わり、新しい経験をすることでそれまでの価値観や考え方は大きく変わります。ぜひ早大生の皆さんも学生のうちに早稲田大学にあるさまざまな留学制度を活用して、留学に挑戦してみてください!

学期中のある日のスケジュール

学生用ジムにはスカッシュコートが整備されていて、提携校の学生であれば無料で使用できます

  • 08:00 起床、朝食、授業の予習
  • 09:30 出発
  • 09:45 授業
  • 11:30  授業
  • 12:00 学生食堂で昼食
  • 14:00 スカッシュ(学校から徒歩5分の学生用ジムに週1回通っていました)
  • 17:00 ボルドー市内にお買い物
  • 19:00 友達と夕食
  • 22:00 帰宅・入浴(時間が余っているときは就寝30分前まで宿題などをしていました)
  • 23:30 就寝
フランス・ボルドーはこんなところ

フランス南西部の中心的な都市。ワインの産地として世界的に有名であるほか、「月の港ボルドー」の名称で親しまれる歴史地区は、ユネスコの世界遺産の一部として登録されている。面積は 49.36km2。人口は約26万人(2016年1月)。東京からボルドーまでのフライト時間は約14時間。時差は日本より-7時間(冬時間は-8時間)。

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