雇用関係法Ⅰ【社会科学部設置科目】
これから40年以上続くであろう「働く自分」を守る知識がしっかり身に付きます
社会科学部 3年 宮本 陽香(みやもと・はるか)
皆さんは、「労働法」という言葉を聞いたことがありますか? 初めて知った方もいるでしょう。しかし、耳になじみのない名前とは裏腹に、労働法と呼ばれている法律群は、社会に出て働く私たちを助けてくれる、非常に身近で大切な法律です。
「まだ就職していないし、関係のない話だな」と思った方。もしあなたがアルバイトをしている場合、まさに今、あなたは労働法に守られています。労働法は、「使用者 (雇う側)と労働者(雇われる側)の間の労働関係を規整する法律の総称」であるため、雇用形態にかかわらず、全ての労働者に適用されるからです。
ここまで読んで湧き出してきたかもしれない「私、労働法のこと何も知らないかも…」という焦りや「大事なことなのは分かるけど、難しそう」という不安を解決してくれるのが、鈴木俊晴先生(社会科学総合学術院教授)の「雇用関係法Ⅰ」です。

テキストは『労働法〔第6版〕』(有斐閣アルマ)
この授業では、労働法の全体像と基本構造を一つ一つ分かりやすく解説してもらった後、実際の裁判例を見ながら採用、配置転換、解雇など、雇用関係の成立から終了までの流れを学びます。鈴木先生が体験した興味深い話を交えつつ授業は進むので、学期を通して飽きることがありません。実際に起きた事例を意識しながら学習できるため、法律問題をぐっと身近に感じられ、全体を通して難しい印象を受けることなく受講できます。
また、毎授業の最後に行われる小テストでは、その日に学んだ語句や内容を簡単に振り返ることができます。〇✕で気軽に回答できる上に、毎回その場で学習事項をアウトプットする機会が設けられることで、効率よく内容を身に付けられているような気がします。
私自身、この授業を受講したことで、自分のアルバイト先の労働環境が法の下に適切なものであるかどうかを気にするようになり、今まで読み飛ばしていたような就業規則にも興味を持って目を通すようになりました。
労働法を知らないまま社会に出ると、自分が違法な状況に置かれていることに気が付けない可能性があります。この先何十年も続くであろう働く自分を守るためにも、ぜひ労働法について学習してみましょう。
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