
撮影:小野 奈那子
早稲田大学総長 田中 愛治(たなか・あいじ)
卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
皆さんの多くは2022年4月に早稲田大学に入学されたことと思います。すなわち、コロナ・パンデミックの中で十分な高校生活が送れなかったことと推測しますが、大学に入学されてから後半の学生生活は、その影響はほとんどなくなり、思い切り学生生活を楽しめたのではないでしょうか。
1月2日の箱根駅伝では、早稲田はあと1歩で往路優勝というところまで頑張りました。その直後に私がいろいろな方に会うと、早稲田の卒業生ではない方も、皆さん「箱根駅伝、残念でしたねー!」と健闘をたたえてくださいました。それだけ、早稲田は多くの方々に愛されて、応援されているのだと思います。皆さんはそんな早稲田で学べたことを誇りに思って、誰にでも敬意を持って接し、誰からも信頼される人になってください。
そして、早稲田での学びに自信を持って社会に出るなり、大学院に進学するなりしてください。私は、この4年間の早稲田大学の教育の質ならびに研究の水準は、非常に高いものであったと自負していますので、皆さんが早稲田で学修した論理的な考え方や、学問を理解する力を身に付けたことにも自信を持ってもらいたいと思っています。
同時に、皆さんは、早稲田で「たくましい知性」を育んでいるはずですので、答えのない問題に挑戦して自分なりの解決策を考え抜くことができるでしょう。そして、自分と異なる人の気持ちも分かってあげられる「しなやかな感性」も培ってくれたと思います。さらに、対話をする時、相手の方の理性を尊重し耳を傾けて、考えをよく理解し、その上で自分の意見を相手に分かってもらえるように伝える「響きあう理性」も学んだと思います。ただし、自信過剰になってはいけません。早稲田の卒業生の多くは、自信がありながら、謙虚に振る舞える人が多いです。私は、皆さんにも、そうなってもらいたいです。
卒業する皆さんは、ご自身が受けた学問と教育の質に自信を持ち、同時に他者を理解し思いやる気持ちを大切にして、今後の人生を切り開いていってください。時々は母校に戻ってきて、今よりも進化して輝いている早稲田大学を、今よりも成長して輝いている皆さんに応援していただきたいと思います。
ご卒業、本当におめでとう!







