Waseda Weekly早稲田ウィークリー

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総長挨拶 確かな自信を胸に、輝く未来を切り開いて【2023年度卒業記念号】

早稲田大学総長 田中 愛治(たなか・あいじ)

卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

皆さんの多くは2020年4月に入学されたことと思います。すなわち、皆さんはコロナ・パンデミックが日本に到来した直後に早稲田大学に入学され、最初の1年間はほぼすべてオンライン授業となり、その後も長く皆さんの学生生活はかなり制限されてしまいました。

しかし、その中で皆さんは、早稲田祭をオンラインで開催し、次第にハイブリッドから対面へと発展させたように、さまざまな形で創意工夫を重ねて困難を克服し、この3月に晴れて早稲田大学を卒業するまでに成長されました。これだけ厳しい環境を乗り越えてきた皆さんは、まさに「たくましい知性」を育まれたのだと思います。そのことに自信を持ってください。

同時に、皆さんは早稲田で学修した論理的な考え方や、学問を理解する力を身に付けたことにも自信を持ってもらいたいと思います。この4年間の早稲田大学の教育の質ならびに研究の水準は、非常に高いものであったと自負しています。また、学修したことに加えて、皆さんは自分の頭で考えることを、先輩の世代以上にしてきたと思います。ですから、皆さんには、早稲田大学で学んだということに自信を持って、社会を生き抜いてもらいたいと思います。

ただし、自信過剰になってはいけません。世界を見れば、例えばウクライナやパレスチナのような、早稲田よりもずっと厳しい環境で学んでいる学生も数多くいます。ただ、早稲田の皆さんは、自分とは異なる環境の人々のことを思いやる「しなやかな感性」も育んできたと思います。建学以来「誰にでも居場所のある大学」という伝統があることからも明らかなように、今日の言葉で言えば、多様性(ダイバーシティ)を大切にし、自分と異なる人々を包摂(インクルージョン)することが早稲田の強みの一つになっているからです。

卒業する皆さんは、ご自身が受けた学問と教育の質に自信を持ち、同時に他者を理解し思いやる気持ちを大切にして、今後の人生を切り開いていってください。時々は母校に戻ってきて、今よりも進化して輝いている早稲田大学を、今よりも成長して輝いている皆さんに応援していただきたいと思います。

ご卒業、本当におめでとう!

撮影:小野奈那子

早大生のための学生部公式Webマガジン『早稲田ウィークリー』。授業期間中の平日は毎日更新!活躍している早大生・卒業生の紹介やサークル・ワセメシ情報などを発信しています。

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