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特集

オンライン授業で利用者急増 早大図書館DB「学術情報検索」の使い方

新聞も論文も百科事典も読めるデータベース

早稲田大学の2020年度春学期の授業が全面的にオンラインで行われる中で、図書館が提供するWebデータベース「学術情報検索」の利用が増えています。学術情報検索はレポート・論文執筆やゼミ活動、さらには就職活動の助けにもなる優れもの。早稲田大学の学生であれば、海外の学術論文や裁判例、百科事典や各種新聞など487件のデータベースを無料で読むことができるサービスです。

学術情報検索の月間平均アクセス件数は40,000件程度でしたが、オンライン授業が始まった5月は約71,000件に急増しました。新型コロナウイルス感染症の影響によって、秋学期の授業形態がどうなるかは未定ですが、今週のフォーカスではどのような状況であっても役に立つ「学術情報検索」の使い方を紹介します。

<ポイント1>大学に行かずとも活用が可能

「学術情報検索」には各種データベース・電子ジャーナル・電子ブックの他、図書館が選定した便利なWebサイトなど合計487件が登録されています。このうちの多くは早稲田大学がお金を払って契約し、学生や教員に提供しているデータベースです。また、契約データベースの多くは、図書館が提供する「学外アクセス」の機能を使ってアクセスできます。「学外アクセス」を活用することで、大学や図書館に行かずとも自宅から学術情報を活用することが可能です。

学術情報検索は、早稲田大学Webサイトの右上メニューにある「データ集」カテゴリーや、早稲田大学図書館Webサイトの「資料の検索」カテゴリーのリンクから入ることができます。

雑誌論文や新聞・雑誌記事、電子ブック・電子化コレクション、事典・辞書などのデータベース内を、利用者が目的とするキーワードや日付・期間などで検索することができ、授業や研究、就職活動やサークル活動や趣味まで幅広い用途で使用することができます。

朝日新聞本紙だけでなく、『アエラ』『週刊朝日』の記事検索もできる「聞蔵Ⅱビジュアル」

<ポイント2>厳選15件「おすすめのデータベース」

学術情報検索は「おすすめのデータベース」という項目に15件のデータベースを掲載しています。「図書」「学術論文」「新聞記事」「その他」の4分野に分かれ、とりわけ利用頻度が高いものが厳選されています。

学術論文を探す際には「CiNii Articles」(国内の雑誌・論文など)、「Web of Science」(海外/自然・社会・人文科学分野)、「Scopus」(海外/科学・技術・医学・社会科学分野)、「JDream Ⅲ」(国内/科学技術文献・雑誌・専門誌記事・医学記事など)がお勧めです。

新聞記事データベースも複数紙を用意しており、朝日新聞社「聞蔵Ⅱビジュアル」や読売新聞社「ヨミダス歴史館」、毎日新聞「毎索」といったデータベースから、各社の新聞記事を現在からさかのぼって過去のものまで読むことができます。朝日や読売、毎日の各新聞は明治期の記事から読むことが可能です。

また、日本経済新聞社の「日経テレコン」は学術情報検索の中でも最もアクセス数が多く、『日本経済新聞』『日経産業新聞』『日経流通新聞』『日経金融新聞』(休刊中)など日経4紙の記事検索に加え、企業情報の検索にも多く利用されています。

オンライン百科事典「ジャパンナレッジLib」

「その他」の分野では、『日本大百科全書』、『世界大百科事典』、『ランダムハウス英和大辞典』『情報・知識imidas』、『現代用語の基礎知識』、『会社四季報』などが読めるオンライン百科事典「ジャパンナレッジLib」と、判例検索のデータベースである「LEX/DB」の利用もお勧めしています。「ジャパンナレッジLib」では『週刊エコノミスト』や『週刊ダイヤモンド』などの雑誌も読むことが可能です。

<ポイント3>多数のDBが無料で使える

他大学にもこうした検索サービスは整備されていますが、早稲田大学の学術情報検索は登録されているデータベースの数が多く、さまざまな分野が網羅されていることが特長です。これらの多くは「学外アクセス」も含め、大学の契約によって維持されており、学生の皆さんは全てのデータベースを無料で利用することができます。

早稲田大学図書館情報管理課 長谷川敦史課長

「早稲田大学図書館には、在学中にしか借りられない図書、在学中にしかアクセスできない電子資料がたくさんあります。新型コロナウイルスの影響から図書館も段階的なサービス提供となってしまいましたが、大学が契約するデータベースを活用すれば、信ぴょう性の高い情報や、最新の研究成果に手軽にアクセスすることができます。レポートや論文執筆などでぜひ活用してください」

サービスの幅が広がった所蔵資料検索「WINE」

早稲田大学の所蔵資料は「WINE」で検索することができます。しかし、早稲田大学に所蔵が無い場合でも、国内の大学図書館から検索できる「CiNiiBooks」、国会図書館から探す「NDL Online」、海外の所蔵から探す「WorldCat.org」などのデータベースに学術情報検索からアクセスし、学外の研究図書館の所蔵を調べることもできます。「WINE」は2019年9月にリニューアルしており、図書や雑誌名だけでなく、論文タイトルや記事名で検索できるようになるなど、サービスの幅が広がりました。また、このリニューアルによって、早稲田大学と図書館相互利用協定を結んでいる慶應義塾大学の所蔵もWINEで検索できるようになっています。

※図書の貸し出しや入館等、新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う早稲田大学図書館の対応については下記Webサイトをご確認ください。

新型コロナウィルス感染拡大防止に伴う図書館の対応(2020/7/8更新)

学生ユーザー「ゼミでも就活でも役に立つ」

「ルワンダでインターン中も『日経テレコン』で情報収集」

商学部 4年 竹下 英輝(たけした・ひでき)

私が学術情報検索を利用する場面は主に二つあります。一つがゼミの研究で先行研究となる論文を調べるとき、もう一つが新聞を読むときです。

私は「ビジネスモデルと競争戦略」をテーマにする井上達彦教授のゼミに所属していて、関連する海外論文を探すために、主に「Web of Science」というデータベースを利用しています。自分の関心があるワードをいくつか入力するだけでも、論文がたくさん見つかり、とても便利です。例えば「BOP(Base of the Pyramid)」と「business model」を掛け合わせて検索するなど、使用方法は一般的な検索エンジンと同じですが、論文一つ一つに「被引用件数」なども明記されているので、検索結果の信頼性を判断するときの目安にもなります。英語で書かれた論文は数が多く、中には日本語の論文にはない質の高い研究もあるので、そうした最先端の研究を幅広く学習に活用することができています。

『日経テレコン』

新聞記事データベースの中では、「日経テレコン」をよく見ています。私は2019年9月から2020年3月まで、大学を一時休学して東アフリカのルワンダにある日系企業でインターンシップをしていました。海外でも日本の新聞・雑誌を読むことができて、とても役立ちましたね。特によく読んでいたのは、「日経産業新聞」です。日経新聞本紙よりもビジネス情報に特化していて、就職活動の参考になりました。インターン先では画像認識系の AI に関する仕事に取り組んでいたので、最先端のAI、IoTの情報を新聞で追うことができたのもよかったです。

ルワンダでインターンシップをしている竹下さん

将来、社会へ出て働く上で、「今、世界で何が起きていて、何が求められているのか」という確かな情報や知識を持っていたいなと思っています。しっかりとした学術的知見に基づいて意思決定をしていける社会人になりたいと思っているので、就職するまでの期間に学術情報検索を使いこなしてさらに学びを深めていきたいですね。まだあまり活用したことがないという学生は、新聞など手軽なところからぜひ一度利用してみてほしいです。

「民法研究会のサークル活動で判例検索を活用」

法学部 3年 阪東 ちひろ(ばんどう・ちひろ)

私が初めて学術情報検索を使用したのは1年生の「導入演習」という授業で、以降、法学部を中心としたさまざまな授業やゼミの発表、民法研究会(公認サークル)の活動などで幅広く活用しています。

中でも一番使用頻度が高いのは判例検索です。学術情報検索には「LEX/DB」や「Westlaw Japan」といった判例検索のデータベースがあり、先生が授業内で取り扱った過去の重要判例を調べてみたり、判決文を見ながら分析して発表につなげたりすることがあります。こうした情報はインターネットの検索エンジンでは見つけられないものですし、信頼性が担保されているのもいいですね。下級審の関連判例も簡単に探すことができるので、個人の見解に深みを持たすことができる点も活用のメリットであると感じています。サークルではそうした判例を参考にしながら、模擬裁判に取り組むこともあって、とても役立っています。

判例検索ができる『LEX/DB』

判例検索以外では、気軽に新聞を読むことができるのもうれしいです。私は3年生で就職活動が迫っているので、時事的な知識を得るのにも最適です。1社だけの新聞記事だと思考に偏りも出てくるかと思いますが、朝日、読売、毎日、産経など何社か読み比べることができるところもいいですね。一つの時事に対するいくつかの記事を読んで、自分の考えを深めています。とても便利なサービスなので、皆さんも授業からサークル、就活まで、さまざまな場面で学術情報検索をうまく活用してほしいと思います。

取材・文:原航平

【次回フォーカス予告】7月20日(月)公開「留学生の生活特集」

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