Waseda Weekly早稲田ウィークリー

特集

『早稲田ウィークリー』1500号 創刊時の1限は8:20開始だった

1966年3月に創刊し、53年にわたって学生生活に役立つ情報や早大生・校友のインタビューなどを伝えてきた大学広報誌『早稲田ウィークリー』。2016年4月にはWebマガジンとしてリニューアルし、早大生や教職員だけでなく、広く一般の方にも読んでいただけるWebメディアになりました(※)。今週は創刊1500号記念特集として、早稲田ウィークリー半世紀の歴史を振り返ります。

(※)2016年4月のWebマガジン移行後は、それまでA4版8ページの誌面にまとめて掲載していた記事を1日1~2記事ずつに分けて公開し、1週ごとに更新記事をまとめて1号としています(授業期間中の平日毎日更新)。

『早稲田ウィークリー』に歴史あり――1号、500号、1000号はどんな記事だった?

早大生の皆さんが生まれるよりはるか昔の1966年3月に創刊した『早稲田ウィークリー』(旧『早稲田』)。当時どのような記事を掲載していたか、創刊号を含め500号ごとにご紹介します。

1号(1966年3月20日発行)

B4版4ページ、モノクロのフリーペーパーとして創刊

1966(昭和41)年の主な出来事
日本の総人口1億人突破(3月31日)、メートル法完全施行(4月1日)、『笑点』(日本テレビ系)放送開始(5月15日)、ザ・ビートルズ来日(6月29日)など

1966年3月に『早稲田』という名称で創刊した早稲田ウィークリー。当時は学費・第二学生会館管理運営問題をきっかけに学園紛争が続いていた頃で、学生と教職員とのコミュニケーションの場、共通の問題を論じる場という位置付けで発行していました。1号では、「学園の今後の課題」と題した、当時の総長や常任理事へのインタビューの他、各学部の学部長から、学生や保護者に対するメッセージを掲載。2号以降もしばらくは、学内の諸問題について論じたり、奨学課や就職部(現:キャリアセンター)のお知らせを掲載したりといった「学園ニュース」を中心に伝えていました。1966年9月発行の17号から、『早稲田』というタイトルの横に『WASEDA WEEKLY』というサブタイトルが加わりましたが、『早稲田ウィークリー』という名称に変更したのは、1973年10月発行の194号からになります。

サブタイトル『WASEDA WEEKLY』が加わった17号(写真左)と、『早稲田ウィークリー』に名称変更した194号(写真右)

ここで、5号(1966年5月1日発行)に掲載した「ある一年生の日記」から、当時の学生の生活を垣間見てみましょう。

(以下引用のため、漢字表記が一部異なります)
4月×日
高校の先輩の下宿を訪ねる。早稲田には2000人の教職員がいるそうな。先輩は実力のある先生の名前は知らないけれども、簡単に優をくれる先生の名はくわしかった。

5月×日
学園内はクラブ勧誘で雑然。まず数で圧倒され、田舎者は途惑うのみ。何をやろうか。大学ではサークル活動が必要と人は言う。ひとまず静観。

5月×日
早慶戦連勝。もんくなしである。神宮で見ず知らずの学友と語った。「俺は“都の西北”を神宮で歌いたくて早稲田に入ったんだ」「俺もそうだ」

6月×日
Kと2人で文ブラ(註:文学部を散歩すること。銀ブラになぞる)する。何と女性の多い事か。某教授の「女子学生亡国論」が実感として伝わる。それに引き換えわが政経では何と女性の少いことか。

11月×日
東京名物早稲田祭。今日から一週間続く。展示広範にわたり早大の面目躍如。悪く言えば半雑。ものは言いようだ。

なお、総長や学部長からの言葉など、学内のニュースが中心だった創刊当初から変貌を遂げ、今の早稲田ウィークリーにもつながるサークルの活動報告やゼミ紹介などが掲載されるようになったのは、学生運動などが落ち着いてきた1974年頃からでした。

500号(1985年10月10日発行)

500号は、通常号に加えて特別号(カラー版)も発行

1985(昭和60)年の主な出来事
電電公社と専売公社が民営化され、NTTとJTが発足(4月1日)、日本航空123便墜落事故で乗客乗員524名中520名死亡(8月12日)、任天堂「スーパーマリオブラザーズ」発売(9月13日)、『8時だョ!全員集合』(TBS系列) 最終回(9月28日)など

1985年10月に500号を迎えた早稲田ウィークリーは、通常号に加えて特別号を発行。特別号では、創刊以来約20年の早稲田界隈の変化の様子やウィークリー紙面を振り返るとともに、今なお続く人気コーナー「えび茶ゾーン」のコラムを掲載しました。同コーナーは1988年4月の357号から始まりましたが、開始当初は教授陣ではなく当時の広報課長が3年間、一人で執筆していたようです。

357号から始まり、今も続くコーナー「えび茶ゾーン」(写真下部分のコラム)

500号に掲載した「どれだけ変わった? 早稲田かいわい」から、1985年当時に約20年前の1966年を回想した帽子屋に関する記事を振り返ってみましょう。

(以下引用)
「帽子屋」
最近ほとんど見かけなくなった“角帽”であるが、二十年前はどうだったか。「当時、既に体育会系の学生しかかぶってなかったようです。今とほとんど同じです。比較するとすれば戦前と現在はどうか、になるでしょう」と言うのは大隈会館横、老舗の水野さん。

とすれば帽子だけで果たして、商売が成り立つのであろうか? 「それが年間を通して、割とコンスタントに売れるのです。合格発表後、入学式、帰省の際、そして、もう早稲田と別れるのか、という卒業式の日などに、記念として買っていかれますよ」と西門前の吉田さん。

二十年前でも入学式などはまだ制服、制帽で臨んだものだが、現在では、角帽は“かぶる”のではなく“記念品”になっているようだ。しかし、角帽が好きで早稲田に入ってきたという学生が女性の中にもいるように、早稲田の“シンボル”であることは確かだ。

494号に掲載された「授業時限の変更について」

また、この頃の注目は、時間割の変更です。1985年6月20日発行の494号で、「授業時限の変更について」と題したお知らせを掲載。それまでの1時限目は8:20授業開始で、夜間学部は8時限目の22:05終了まで授業が行われていました。今と同じ9時授業開始になったのは、1986年4月からです。

1000号(2003年6月19日発行)

この頃もまだ創刊時と変わらずB4サイズ。1990年頃からモノクロではなく、早稲田カラーを含めた2色刷りに

2003(平成15)年の主な出来事
スペースシャトル・コロンビア空中分解事故(2月1日)、六本木ヒルズ開業(4月25日)、JR東海 東海道新幹線 品川駅開業(10月1日)、地上デジタルテレビ(地デジ)放送開始(12月1日)など

記念すべき1000号を迎えたのは、早大生の皆さんが幼少期だった2003年6月です。500号と同じく、創刊当初を振り返る記事を掲載しました。フリーペーパー発行と同時にWebサイト上でも記事が読めるようになったのは1996年から。1000号でも「紙媒体だけの時代は確実に過去のものになった」と記しています。

当時の岩井方男学生部長は、早稲田ウィークリーの展望について「将来は、いわば『ユビキタス・ウィークリー』とも言える、携帯電話等からもアクセスでき、かつ双方向性を重視した、より学生に近付いていくものに進化していくでしょう」と語っていました。実際、Webマガジンとなった現在の早稲田ウィークリーは、携帯電話(スマートフォン)からのアクセスが約7割を占めています。「学生との双方向性」はまだまだ実現しているとは言いがたいですが、読者モニター制度やSNSを通じて向上を目指しているところです。

学生のための受動喫煙防止対策実施を報じた1005号(2003年7月24日発行)

この頃のトピックとして、学生のための受動喫煙防止対策が実施されたことが挙げられます。1994年に大久保キャンパス(現:西早稲田キャンパス)で「禁煙キャンパス」を実施して以来、学生・教職員の健康、非喫煙者への配慮から、キャンパスごとに分煙化が推進されてきていました。しかし、2003年当時も歩きタバコや吸い殻のポイ捨てなど、喫煙マナーは改善されず、禁煙キャンパスも有名無実化。そんな折、2003年5月1日に健康増進法が施行されたことを受けて、本格的に受動禁煙防止対策を実施することになりました。建物内では、教室・ラウンジ・廊下・階段など、学生が頻繁に立ち入る場所を禁煙としたほか、学内でのタバコ販売が全面廃止となったのも、2003年9月末のことです。

こうして1000号を迎えた早稲田ウィークリーは、2008年4月1日発行の1150号からA4版カラー8ページとなり、2013年4月の表紙デザイン変更を経て、2016年4月1日(1390号)に、Webマガジンとしてリニューアルしました。現在は、特別号の「学生生活調査報告書」と、卒業式で配付している「卒業記念号」(卒業生限定)のみ、紙媒体も発行しています。

2008年4月1日発行の1150号からA4版カラー8ページ(写真左)となり、2013年4月からはデザインを一新して現在のロゴに(写真右)

Webへの完全移行から3年半が経過し、早大生や教職員に限らず広く一般の方にも読んでいただける媒体となりましたが、早稲田ウィークリーは今後も“早大生応援マガジン”として、さまざまな学生の活躍や校友のインタビューなど、早大生に役立つ情報を伝えていきます。

読者モニターを務めてくれている早大生をはじめ、読者の皆さんからのご意見を反映しながら誌面を作っている早稲田ウィークリーでは、随時ご意見・ご要望を受け付けていますので、[email protected]までお気軽にお寄せください。公認サークルのイベント情報なども掲載可能です。TwitterFacebookInstagramもぜひフォローして、感想などをつぶやいてください! 今後も早稲田ウィークリーをよろしくお願いします。

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早大生のための学生部公式Webマガジン『早稲田ウィークリー』。授業期間中の平日は毎日更新!活躍している早大生・卒業生の紹介やサークル・ワセメシ情報などを発信しています。

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