「 〝挑戦心〟と〝行動力〟で、未来のあたりまえを創れる人を」
就職活動において、企業は学生のどこに注目しているのか? 就活生であれば誰もが気になるところでしょう。そこで今回の特集では、多くの早大生が志望する人気企業「株式会社NTTドコモ」と「株式会社大和総研ホールディングス」の人事担当者を訪問し、今後就活を控えた早大生が就職活動における素朴な疑問を聞いてきました。
学生参画・ジョブセンター(SJC)学生スタッフ(※)の多比良浩之さん(政治経済学部2年)が訪れたのはNTTドコモ。国内の携帯電話契約数は約7500万件(2018年11月現在)と業界首位を守り続けており、この大きな顧客基盤を持って時代のニーズに合った新たな事業を展開しています。インタビューを通して、多比良さんは「企業の事業範囲の広さ」に驚いたようです。
※)大学で身に付けた志向、能力、専門性を生かし大学経営へ参画する学生スタッフ。
株式会社NTTドコモ
人事部 人事企画担当 岩本 晃典(いわもと・あきのり)さん
人事部 人事企画担当 山下 侑紗(やました・ありさ)さん
インタビュアー:SJC学生スタッフ 多比良 浩之(たひら・ひろゆき、政治経済学部2年)
――会社の概要や特徴について教えてください。
岩本さん 携帯電話などの通信事業が経営の柱ですが、手掛けている事業はこれだけにとどまりません。「お客さまのスマートライフを実現するパートナーでありたい」という想いからさまざまな事業に力を入れています。これは、お客さまの日々の生活をより便利に、楽しく、豊かに、そして安心・安全に暮らせるお手伝いをするといったイメージです。例えば、個人向けですとスマホなどの端末を通して動画を楽しんでいただいたり、法人向けには地域に観光客を呼び込むための支援を行うなど、社会問題の解決と関連付けたさまざまな取り組みを行っています。
――NTTドコモが求める人物像とは、どういうイメージですか?
山下さん ズバリ、「挑戦心」と「行動力」を兼ね備えている人材です。今後はさらに主力の通信事業以外にもさまざまな事業を展開していく必要があります。そこで新しい事業をやってみたいという意欲にあふれ、併せて最後までやり抜き、たとえ困難に直面してもそれを乗り越える力を持った人材を求めています。
岩本さん 今、社会は目まぐるしい変化を見せています。この背景には技術の加速度的な進化が関係しているでしょう。わたしたちの業界はそういった変化に強く影響され、また、わたしたちはその変化を起こしていきます。そうした環境下では、変化することに楽しさを感じ、みずから何かをつくりだそうとする人材が必要とされます。「こういったことがやりたい!」という想いを抱き周囲を巻き込んで行動していける人は強いと思います。
――採用の流れと、面接で注意すべきことを教えてください。
山下さん 基本的にはエントリーシートを提出してもらい、Web上での適性検査、複数回の面接という流れになります。当社では、あらかじめ想定した採用モデルとしての人物を探すのではなく、それぞれの人が持つ考え方や個としての良さ、特徴をきちんと見ることを重視しています。多様な人が輝く社会を築くことへのお手伝いができればという思いでもあります。
岩本さん 面接では、最低限のマナーを守りつつも自分の言葉で自分らしく話すことが大切だと思います。その人が本来的に持つコアな部分を伝えることができれば、良い出会いが生まれるものだと考えています。
山下さん 自分が何をやりたいかを自身の言葉でいきいきと話す人には魅力を感じますし、面接する側としてももう少し深く話を聞きたいという気になってきます。その結果、いい印象が残るということになるのでしょう。
――入社したら、特定の業務に専門的に取り組むことになるのですか?
山下さん 当社の人事制度の特徴として、ジョブローテーションが活発であることが挙げられます。法人営業から分野の異なる企画部門に異動したり、私たちのように人事関係部門に配属されたりもします。業務がずっと同じということはありません。いろいろな業務を経験でき、多様なキャリア形成が図れることにつながります。
岩本さん 営業⇒営業企画⇒コーポレートに従事するなど、多岐にわたる職種を経験することもあります。さまざまな立場で仕事をすると、いろいろな角度から自社を見ることができ、視座が一段上がることにもつながると感じています。
――職場の雰囲気はどのような感じですか?
岩本さん 当社には多様な考え方やバックグラウンドを持った方を許容する風土があります。また、そういった社内風土と制度がマッチしていることも特筆できる点です。例えば働き方にしても、フレックス制度・1時間単位から取得できる休暇制度等により、仕事とプライベートの両立が容易です。多くの社員が日常的に利用しているため、周囲の理解を得やすく、制度を利用しやすい環境にあります。その他にも在宅勤務やサテライトオフィスの利用など、自身が所属するオフィスに出社しなくとも働けるというテレワークも進んでいます。そういった働く環境の中で、業務を効率的に行いチームで成果を出していくことが求められます。
山下さん このように多様性を認め、考え方を尊重する努力を重ねてきたことで、経済産業省の「新・ダイバーシティ経営企業100選」への選出や「プラチナくるみん認定」(※)などをはじめ、CSR(企業の社会的責任)への取り組みでも高い評価を得ています。こうした社外からの高い評価とともに、強力な顧客基盤を築いて信頼の高い通信サービスを提供していくことが、これからの成長の原動力とも言えるでしょう。
※特に高い水準で子育てサポートを行なっている企業に対し、厚生労働省が与える認定制度。
――最後に入社を希望する学生に伝えたいことは何でしょうか?
山下さん 当社は「いつか、あたりまえになることを。」をブランドビジョンに掲げています。新しいことが、いつかは「あたりまえ」になることを目指して取り組みましょうという、企業としての進むべき道、姿勢を明確にしたものです。こうした想いの下で社会課題の解決を含めたさまざまな新しい取り組みをしている会社であることを、ぜひ知っていただきたいですね。
岩本さん 弊社はモバイルを核にしながらも、事業領域が非常に多岐にわたっており、また変化も激しい会社です。そういった中で、スケールの大きさや社会的意義を感じながら仕事ができるのが、ドコモで働く醍醐味(だいごみ)だと思っています。就職活動は、自分の考えを整理したり知見をひろげるのにとても良い機会だと思います。ぜひ活動の中で一度、弊社の取り組みも聞いてみてください。
インタビューを終えて

SJC学生スタッフの多比良さん。2年生の多比良さんにとって自身の就職活動はもう少し先ですが、今回のインタビューで視野が広がったと語りました
NTTドコモは常に新しく変化し続ける会社であると感じました。お話を聞くまでは有名企業で堅いイメージがありましたが、通信会社ということもあって、働き方はテレワークを採用するなどフレキシブルでした。それは新しい「あたりまえ」を作りたいという気持ちから取り入れているのだと分かりました。
これまで僕は、大学生活が自分の将来の働き方にどうつながるのか疑問でした。それに対して、NTTドコモの人事担当の方は、大学生活をどのように自分で組み立てたかが今後の自分の働き方につながるとおっしゃっていました。自分の考えた成長プランはその後の行動、思考にも自ずと反映されるものだと分かりました。
今回のインタビューでもっと社会の変化に敏感になり、自分の行動に説得力を持てるようになりたいと思いました。ガラケーがスマホに変わっていったように、生きていく中で変化とは常に隣り合わせです。残りの大学生活ではどのように自分を成長させていくかを考えて行動したいです。
撮影:石垣 星児
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