Waseda Weekly早稲田ウィークリー

特集

11月2日(土)・3日(日)は秋の早慶野球戦! 早慶野球戦110周年記念特集

君は「最後の早慶戦」を知っているか?

今年で110周年を迎える「早慶野球戦」からは数多くの名勝負やエピソードが生まれた。その中でも特筆すべきものとして、70年前に行われた「最後の早慶戦」があげられる。秋の早慶戦を控えた今、心置きなく母校を応援できる喜びをかみしめてほしい。

 

▲1904 (明治37)年頃の早稲田大学・慶応義塾大学野球部員

早慶戦の始まり

早慶戦は1903(明治36)年11月21日、当時発足から1年あまりの早稲田大学野球部が創部20年近い歴史のある慶応義塾大学野球部に挑戦状を送ったことから始まる。その後両校の対決は野球界の頂点を決める戦いとなるが、応援が過熱して、一触即発状態となったため、早慶戦は1906(明治39)年秋から1925(大正14)年までの19年間中断される。その後、関係者の努力もあり東京六大学野球連盟が創設されると、時を同じくして早慶戦が復活した。早慶戦は一般市民を含めて破格の人気を誇り、現在のようにテレビやインターネットなどがない戦前の時代に神宮球場には6万人の観衆が殺到。日比谷公園には一球ごとに試合の動きを伝える「試合速報掲示板」が設置され、1万人以上の人々が釘付けになったとも言われている。

しかし、その後早慶戦にも戦争の影が忍び寄り、学生がペンを銃に持ち替えるときがやってくる。

出陣学徒壮行早慶戦 「最後の早慶戦」とは

▲出陣学徒壮行早慶戦の時の早大の選手たち

「出陣学徒壮行早慶戦」はちょうど70年前の1943(昭和18)年10月16日に戸塚球場で行われた。野球は「敵性スポーツ」と見なされ、1943年には文部省よりリーグ解散令が発令。同年、戦況悪化から兵力を増強すべく、文科系学生を在学途中で徴兵し出征させる学徒出陣が決定する。「ひとたび戦地に赴けば、生きて故郷の、そして学舎の土を踏むことは叶わないかもしれない、せめて最後に試合を、出来るならば早稲田と試合をしたい…」という慶大野球部主将の思いに対し、当時の慶大塾長小泉信三 (こいずみ しんぞう)も「出陣する学徒たちに何か餞(はなむけ)を、それには早慶戦がふさわしい」と部の申し入れを了承し、早大野球部に試合を打診。戦局が厳しくなる最中、開催にこぎ着けるまでには困難もあったが、両校の強い決意のもと、試合は開催されることになった。

試合の性格上、入場者は早慶の学生と関係者に限られたにもかかわらず、球場は超満員。この「壮行試合」の主役は野球部員だけではなく、学徒出陣を控え、集まった両校の学生が主役といえる異例の試合となった。試合は10対1と早大が圧勝したが、勝敗を抜きに選手たちは白球を追いかける喜びをかみしめた。試合終了後は両校の選手や学生たちがそれぞれの校歌・応援歌を斉唱。最後には出征する兵士を送り出す際に歌われる「海行かば水漬(みづ)く屍(かばね)」の厳粛な歌声が球場全体に鳴り響いた。試合や応援が終わってもなお、名残惜しい学生がグラウンドへ集まり、涙ながらに「戦地で会おう」「敵は外だぞ」などと叫びながら肩を組み合う光景があちこちで見られた。

▲試合中の写真(『アサヒグラフ』第41巻18号、1943年11月3日号)

試合から5日後の10月21日、激しい雨の中、明治神宮外苑競技場(現国立霞ヶ丘陸上競技場)で出陣学徒壮行式典が挙行された。戦地では多くの学生が犠牲となり、出征した早大野球部員のうち5名が戦死した。この早慶戦に関わった人たちは「もう二度と野球はやれまい」という悲壮な決意をもって試合に臨んだことから、この試合は「最後の早慶戦」と呼ばれるようになった。

これらの逸話は幾度も映画や小説の題材になり、近年では2008年8月に映画『ラストゲーム最後の早慶戦』として公開されたほか、同年11月に早稲田大学大学史資料センター・慶應義塾福澤研究センターの共編で『1943年晩秋最後の早慶戦』が刊行されている。

≪写真提供≫ 早稲田大学大学史資料センター

 

・『1943年晩秋最後の早慶戦』
60年ぶりに発見されたスコアブックから試合の様子をひもとくとともに、出征間近の学生の姿がありのまま描かれており太平洋戦争についてあらためて考えさせられる一冊。この特集記事の作成については本書を参考にさせていただきました。
編者 早稲田大学大学史資料センター
慶應義塾福澤研究センター
発行所 株式会社教育評論社
発行年 2008年

・『ラストゲーム 最後の早慶戦』
監督 神山征二郎  出演 渡辺大、柄本佑
『大河の一滴』や『ハチ公物語』で知られる日本映画界の重鎮・神山征二郎監督が描く感動のドラマ。野球に情熱を注ぐ若者たちと、彼らのために奔走する大人たちの姿に胸が熱くなる一作。
『ラストゲーム 最後の早慶戦』 発売中 発売元:シネカノン
販売元:ポニーキャニオン 価格:¥3,990 (税込)
(C)2008 「ラストゲーム最後の早慶戦」製作委員会

 

110 周年の節目の勝利を目指して

早稲田大学野球部第103代主将            
文化構想学部4年 東條 航 (とうじょう わたる)

▲早稲田大学野球部 第103代主将 文化構想学部4年 東條 航

いよいよ今週末は早慶戦です。今年は早慶戦110周年という節目の年であり、例年以上に歴史と伝統の重みを感じると同時に、この記念すべき一戦を主将として迎えられることを大変光栄に思います。

春季リーグ戦4位という自分たちの弱さを受け入れ、この悔しさを晴らすべく、どこよりも厳しい練習を重ねてきました。早稲田を背負う限り、慶應に負けることは断じて許されません。また、秋の早慶戦は4年生にとって最後の早慶戦です。最高の舞台で野球ができることに感謝し、一球に魂を込めた早稲田野球で必ずや勝利を収めてまいります。

野球部では「早稲田らしさ=一体感」と考えています。選手とスタンドが一体となったとき、“早稲田”を感じることができると思います。

共に神宮で“早稲田”を感じましょう! 打倒・慶應!!

[チケット販売のご案内]
1 回戦 11月2日(土)
2 回戦 11月3日(日)
いずれも13時から神宮球場で開催。

 

▲東京六大学野球リーグ戦 神宮球場座席表

   特別指定席 1,300円
   内野席 1,100円
   学生内野席 800円
   外野席 700円
   応援席 500円
   ファミリーシート[5名] 7,500円
   ファミリーシート[4名] 6,000円
   ファミリーシート[2名] 3,000円
   ペアシート[2名] 3,000円

 

応援席の前売り券は野球部Webページでもご案内しています。
早稲田大学野球部

学生部より学生の皆さんへ

神宮球場での皆さんの熱い声援で、秋の早慶戦での勝利を勝ち取りましょう!

ただし、試合中は熱くても、試合終了後は“クール”な振る舞いと、品位のある行動を期待しています。

 

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