Waseda Weekly早稲田ウィークリー

学生注目!

アーチェリー歴10年の女子主将 同期ライバルとの息詰まる決勝戦

「引退後も競技を続け、2連覇を目指したい」

スポーツ科学部 4年 舩見 真奈(ふなみ・まな)

狙いを定めて矢を放ち、標的に当たった位置で得点を競うアーチェリー。2012年のロンドン・オリンピックで日本人選手がメダルを獲得し、東京オリンピックでも注目されている競技の一つです。10年前からアーチェリーを続け、昨年10月に広島県で行われた「第30回全日本学生フィールドアーチェリー選手権大会」リカーブ(※)女子では大会新記録で優勝した、アーチェリー部女子主将の舩見真奈さんに、競技の魅力や今後の目標を聞きました。

(※)弓の種類。他に、コンパウンドと呼ばれる弓を使った部門もある。現在はリカーブが主流。

――アーチェリーを始めたきっかけを教えてください。

的までの距離は試合によって異なる。この日は長距離の70mで練習

兄がアーチェリーをやっていて興味があったこともあり、中学1年から部活動で始めました。中学にアーチェリー部があるのは珍しいかもしれませんが、たまたま地元には3校くらいあって結構さかんだったんです。体を動かすのは得意ではなかったものの、運動部に入りたかった私にとってはぴったりのスポーツでした。

高校では、顧問の先生が日本体育大学でアーチェリーをやっていた経験があったり、1年の夏にアーチェリー強豪国の韓国からコーチの方が来日して指導してくださったりと、恵まれた環境で競技ができ、成績が伸びていきました。気が付けば、アーチェリーを始めて今年で10年目になります。

――早稲田大学に入学したのもアーチェリーを続けるためですか?

試合は男女別だが、練習は一緒に行う(左端が舩見さん)

高校2年までは地元の大学への進学を考えていて、アーチェリーを続ける予定はありませんでしたが、高校3年の春ごろから全国レベルの大会で入賞することが増えたので、いろいろな大学から推薦入学のお話をいただき、アーチェリーを続けることを決めました。その中で早稲田大学を選んだのは、一番アットホームで部の雰囲気が良さそうだと思ったからです。このチームなら、無理せず競技生活を続けられそうだと思いました。

アーチェリー部の部員は現在47名で、そのうち女子は13名です(※)。部員の半数近くが人科・スポ科以外の学生なので、平日は所沢キャンパスではなく都内で練習している人もいます。また、大学から始めたメンバーも3割ほどいるんですよ。

(※)部員数は取材の行われた5月時点(4年生引退前)。

――アーチェリーの魅力はどのようなところですか?

的に当たった位置の得点を競うので、シンプルで分かりやすい競技だと思います。相手との対決というよりも、自分の頑張り次第で上に行ける、そういった分かりやすさが魅力ですね。また、弓の強さを調整することで年齢に関係なく続けることができる生涯スポーツでもあります。

――昨秋「第30回全日本学生フィールドアーチェリー選手権大会」リカーブ女子では、大会新記録で優勝されました。当日の様子を聞かせてください。

早稲田対決となった優勝決定戦にて。右端に見える的を狙う(左が舩見さん、右が狐塚さん)

「フィールド」と略されるこの大会は、射場ではなく、野山の中や草原で行われます。標的が斜め上にあったり、標的によって距離も違ったりするので、その都度、傾斜や距離を考えて射たなければいけません。先攻・後攻などは決まっておらず、一つの標的につき2分以内に3本射って合計得点を競うのですが、相手に先に射たせて矢が流れていく方向を参考にしたり、自分が先に射って相手にプレッシャーを与えたりするなど、多少の駆け引きもあります。

実は、決勝であたったのは早稲田の同期(狐塚 佑姫さん/社会科学部4年)でした。1年生のときからずっとライバルとしてやってきた女子唯一の同期なので、勝ちたい気持ちが一層強かったです。私は普段どの試合でも緊張してしまうタイプなのですが、このときは試合よりも対戦相手に緊張したのをよく覚えています。逆に、得点については全く覚えていません。大会新記録だったことも忘れてました(笑)。

――その他に印象に残っている試合はありますか?

関東学生リーグ戦(前列中央が舩見さん) 写真:早稲田スポーツ新聞会

5月6日に行われた関東学生リーグ戦(団体戦)の優勝決定戦が一番印象に残っています。毎年、日本体育大学と優勝決定戦であたっているのですが、何年も負け続けていて2位止まりでした。それが今年、初めて優勝できたんです! この日は同じ会場で午前中に試合をしていた男子も応援に来てくれたので、部一丸となって喜びました。日体大はとても強い相手ですが、みんな不安に感じることなく、早稲田らしいチームの雰囲気の良さを出し切って勝てた試合だったので、本当にうれしかったです。

――今後の目標を教えてください。

4年生は6月の「学生王座決定戦」で形式的には引退となりますが、私は競技を続けます。昨年優勝したフィールドアーチェリー選手権での2連覇も目指したいですし、その他の大会も学生最後の試合になるので、結果を残したいです。

就職は食品の専門商社から内定をいただいていて、今のところ卒業後もアーチェリーを続ける予定です。来年以降も所沢キャンパスの射場を使わせてもらって練習することがあると思うので、後輩の刺激を受けながら、仕事とアーチェリーを両立していきたいと思います。

5月26・27日に岩手県で行われた「第47回全日本フィールドアーチェリー選手権大会」リカーブ女子でも舩見さん(前列左から3人目)が優勝、狐塚さん(同2人目)が3位受賞

第705回

【プロフィール】
山形県出身。県立鶴岡南高等学校卒業。2017年10月「第30回全日本学生フィールドアーチェリー選手権大会(リカーブ女子)」優勝。今年5月に行われた「第47回全日本フィールドアーチェリー選手権大会(リカーブ女子)」でも優勝を果たす。授業が少なくなった4年生の現在は、ほぼアーチェリー尽くしの毎日を送る。小手指で一人暮らしをし、授業も練習場も所沢キャンパス内のため、大会以外ではほとんど埼玉から出ないそう。好きなアーティストは、早稲田大学出身のメンバーもいるUNISON SQUARE GARDEN(ユニゾンスクエアガーデン)。

早大生のための学生部公式Webマガジン『早稲田ウィークリー』。授業期間中の平日はほぼ毎日更新!活躍している早大生・卒業生の紹介やサークル・ワセメシ情報などを発信しています。

Page Top
WASEDA University

早稲田大学オフィシャルサイト(https://www.waseda.jp/inst/weekly/)は、以下のWebブラウザでご覧いただくことを推奨いたします。

推奨環境以外でのご利用や、推奨環境であっても設定によっては、ご利用できない場合や正しく表示されない場合がございます。より快適にご利用いただくため、お使いのブラウザを最新版に更新してご覧ください。

このままご覧いただく方は、「このまま進む」ボタンをクリックし、次ページに進んでください。

このまま進む

対応ブラウザについて

閉じる