Waseda Weekly早稲田ウィークリー

学生注目!

早大生の目覚ましは「華也ちゃん」!お天気キャスター阿部華也子

「外に出ているのは自分だけ。その自分が感じた体感をいかに伝わりやすく、いかに言葉にするのか」

文学部 3年 阿部 華也子(あべ・かやこ)

1994年から続く朝の情報番組『めざましテレビ』(フジテレビ系列)。授業前に見ている早大生も多いのではないでしょうか? 「華也ちゃん」の愛称で親しまれ、早朝のお台場から毎日お天気を伝えている阿部華也子さんは早大生。お天気キャスターの仕事や学生生活など、いろいろなお話を聞きました。

――早稲田大学に入学したのはなぜですか?

物心が付いた頃からアナウンサーに憧れていました。テレビ画面に映る姿を見て「キラキラしたすてきな職業だ」と漠然と思っていたんです。特に皆藤愛子さん(2007年第一文学部卒業)が憧れのキャスターだったので、皆藤さんをはじめ有名なアナウンサー、キャスターをたくさん輩出している早稲田大学に入って、自分もそうなりたいと思っていました。入学前は、いろんな地域から集まる学生と友達になり、たくさん遊び、いっぱい勉強して、楽しい学生生活を送りたいと思い描いていました。実際に入学して、1年生の時は第二外国語や基礎演習などを通して多くの友人と出会い、今でも仲良くしています。アルバイト先の早稲田キャンパス近くのカフェでも、たくさんの友人ができました。ただ、昨年からお天気キャスターの仕事を始めたので、友人と遊ぶ時間がなかなか取れなくなってしまいました。

――お天気キャスターになったきっかけは何ですか?

アルバイト先の店長が、あるWebサイトのカメラマンをしていて、その撮影をした際に「将来の夢はアナウンサー」という話をしたんです。そうしたら今の事務所に店長の知り合いがいて、紹介してもらったのが直接のきっかけです。事務所に入って最初に頂いたのが、この『めざましテレビ』のお仕事でした。実は出身の大分では『めざましテレビ』が放送されていないので、その時にはどんな番組か分からなかったんです。後から長年続く人気番組で、憧れの皆藤愛子さんが担当されていたことを知りました。そんな番組に自分が出演できるなんてと最初は驚いたのですが、だんだんと実感するようになりました。

――お天気キャスターと学生生活の「二刀流」で苦労することはありますか?

早朝からの番組出演のため、午前3時に起きて、5時半からオンエア、8時の番組終了と同時に大学に向かい1時限の授業に出席。夕方に授業を終え、22時ぐらいに就寝する毎日です。この生活に慣れるまでが大変で、最初の頃は大学に来ても眠い日がありました。生放送の現場は絶対に遅刻が許されないので、今でも大分の両親が毎日モーニングコールをしてくれます。そういえば、この仕事を始めるまでは年に数回は体調を崩していたのですが、この1年は一度も風邪を引いてないんです。緊張しているのか、風邪を引く余裕すらないのかもしれません。ただ屋外からの中継なので、夏は暑く、冬の寒さは本当に厳しく、特にお台場は風が強くて体感気温がとても低いため、服にカイロをたくさん貼って中継に臨んでいます。

――これまでの放送で特に記憶に残っているエピソードがあれば教えてください

授業のない夏休み期間に全国各地を巡った「お天気キャラバン」です。2週間にわたり全国各地を訪れたのですが、人と触れ合いながらのロケは初めてだったので、とても印象に残っています。また、3月に東京ディズニーリゾートから1週間中継したのも、お台場からの放送とは違った新鮮さがありました。あとは初回の放送。緊張してほぼ頭が真っ白で、とにかく噛(か)まないように気を付けることだけ注意していた記憶しかありません。ほぼ覚えていません、というか思い出したくないですね。

――お天気を毎日伝える中で心掛けていることなどはありますか?

たまにプラスアルファで面白いことを言うことを求められることもありますが、あくまで「伝えるお仕事なんだ」という自覚を持ってやっています。晴れ、雨など、視聴者にとって自分の生活に直接関係のある事はすぐに分かってもらえますが、等圧線など生活に直接関係のない、少し難しいことについては、ゆっくり話したり、抑揚を大切にして伝わりやすいように心掛けています。話し方や伝え方のトレーニングは積んでいますが、細部は実際にキャスターを経験する中で理解できるようになってきました。

――残り2年の学生生活でやりたいことはありますか?

お天気キャスターを始めてこの1年は、生活リズムに慣れることに精一杯でした。なかなか友人と遊びに行ったりできなかったので、これからは友人との時間も大事にしたいです。あとはゼミに入ったり、卒論に取り組んだり、大学生のうちにしかできないことを目一杯やって後悔しないような毎日を送りたいです。江國香織さんの小説が好きなので、現代文学のゼミに入りたいと今は思っています。

――好きな授業は何ですか?

演習科目で鈴木豊先生(文学学術院・非常勤講師)の「日本語日本文学演習(日本語学)」の授業です。授業の中で日本語の清濁音について学んだのですが、お天気キャスターとして「肌寒い」が「はださむい」なのか「はだざむい」なのか、毎日伝える中で迷うこともあったりとお仕事と関連のあることも多くて興味深かったです。

――今後の展望について教えてください。

今はお天気だけ伝えていますが、将来はスポーツや芸能などさまざまなジャンルのニュースを伝えられるようになりたいと思っています。ニュースは自分の意見が求められるため膨大な知識なども必要なので、これから勉強します。また『めざましテレビ』では早稲田大学の先輩でもある岡副麻希さん(2015年文化構想学部卒業)がスポーツを担当されていますが、スポーツは専門知識が求められるので、横で見ていてすごいなと日々思っています。お天気キャスターとしては原稿に書かれていることだけでなく、外に出ているのは自分だけなので自分の体感をいかに伝わりやすく、言葉にするのかを気を付けています。例えば、風の強さを木の揺れ具合でお伝えしたり、寒さと言っても足元から来る寒さや風による寒さ、雨による寒さなどさまざまなので、それを責任を持って分かりやすくお伝えしようと毎日心掛けています。
この経験を将来に生かしていけたらいいなと思っています。

第668回

(撮影=石垣 星児)

【プロフィール】

大分県出身。岩田高等学校卒業。番組内に大分弁でお天気のポイントを伝えるコーナーもあるが、これは共演者と話しているときに気が緩むと大分弁が出ることがきっかけでスタート。休日には自宅で海外ドラマを見てリラックスすることが多く、『新ビバリーヒルズ青春白書』、『プリズンブレイク』など有名な作品はほぼカバー。

ぴーぷる

早大生のための学生部公式Webマガジン『早稲田ウィークリー』。授業期間中の平日はほぼ毎日更新!活躍している早大生・卒業生の紹介やサークル・ワセメシ情報などを発信しています。

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