Waseda Weekly早稲田ウィークリー

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【2017年度入学記念号】総長挨拶 変革の時代、だからこそ早稲田で学ぶ

早稲田大学 総長 鎌田 薫(かまた・かおる)

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

これから皆さんが学ぶ早稲田大学は、自由で独創的な研究を通じて世界の学問に裨益(ひえき)する(学問の独立)、学理を学理として究(きわ)めるとともに、その応用の道を講ずることによって社会の発展に寄与する(学問の活用)、学問研究の成果を社会全体の利益のために役立て、広く世界に活動すべき人格を養成する(模範国民の造就)を建学の理念としています。

早稲田大学はこの建学の理念に従って、創立当初から強く「世界」を意識してきました。創立後間もない1884年に最初の留学生を受け入れたのを嚆矢(こうし)として、清国留学生部(1905年)、国際部(1963年)、国際教養学部(2004年)などを創設しましたし、英語の授業のみで学位取得のできるプログラムの導入(1998年以後)など、積極的に国際交流策を講じて国内の先導的な役割を果たしてきています。

国内で最も進んでいるグローバル教育・研究

近年は2012年に策定した「Waseda Vision 150」に基づいて、グローバルスタンダードに即した教育・研究・社会連携の実現と大学運営体制の確立を目指す改革を実行しています。その結果、グローバル化対応に関しては、700を越える海外有力大学などと学術交流協定を締結し、7学部13研究科で英語学位プログラムを実施するに至っています。さらにダブルディグリー・プログラムや多様な海外派遣プログラムの導入などの施策が功を奏して、わが国で最多の5,400名を超える外国人学生が在籍し、年間約4,200名の学生が海外での学びを経験するに至っています。また、未来をイノベートする独創的研究を推進しており、最新の世界大学ランキング(※)で九つの研究分野が世界100位以内に入っています。

多機能型スポーツアリーナ「早稲田アリーナ」の完成予想図。屋上部分にあたる人工の丘状広場は「戸山の丘」と命名

授業については、対話型、問題発見・解決型の少人数授業や体験型の授業などを拡充し、50人以下の少人数授業の割合は、81%を占めています。また、ボランティア活動、インターンシップ、フィールドワーク、プロフェッショナルズ・ワークショップなどの体験型学習の機会を拡充し、毎年延べ2万人以上の学生が参加しています。設備の面でも学生の主体的な学びを促進するための整備を進め、2014年に完成した早稲田キャンパスの新3号館には対話型、問題発見・解決型授業に対応したICT設備、多様な授業形態が可能な教室や多目的スペースを備えました。7号館にはグループ学習や自主学習などを目的としたラーニングコモンズ「W space」を整備し、戸山キャンパスでは今から2年後の完成を目指して、ラーニングコモンズを併設した多機能型スポーツ施設「早稲田アリーナ」の建築を進めています。

早稲田の伝統「多様性」と「実行力」

早稲田大学のキャンパスでは世界各国・日本各地から集まった個性豊かな学生たちが切磋琢磨している

早稲田大学は自由と多様性を重んじる伝統を有し、勉学面はもちろん、学術・文化・スポーツなどの活動に挑戦できる機会とともに、世界各国・日本各地から集まった個性豊かな学生たちと切磋琢磨(せっさたくま)する機会に恵まれています。地方出身学生や社会人の入学を促進しており、学部における女子学生比率は37%(大学院を含めると36%)を超え、多様な人材が集う大学となっています。異なる文化や価値観を持つ人、立場の違うさまざまな人たちとの交流による人格形成や人間的成長が期待できるのは、早稲田大学ならではのものだといえるでしょう。

こうした環境の中で豊かな人間力を育んだ数多くの早稲田大学出身者たちが、政治・経済・言論・学術・芸術・スポーツなど、ありとあらゆる分野で、また世界の至る所で優れた活躍をし、社会の発展に貢献してきました。このことは、国際的にも広く認められ、卒業生の活躍ぶりに関する世界大学ランキング(※)も昨年に引き続き国内1位(アジア6位、世界26位)となるなどの高い評価を得ています。

そして、グローバル化が進展し、科学技術とりわけ情報技術が急速に発展して、社会のあり方が大きく変わろうとしている現代においては、グローバルな視点をもって、未知の課題に果敢に挑戦し、独創的な解決策を練り上げて、価値観や文化的背景の異なる人たちと協働しながらそれを実行していく力が求められています。

早稲田大学が掲げるグローバルリーダーとは、世界を舞台に活躍する人材に限らず、地域社会などどのような場所でも、いかなる分野においても、グローバルな視点を持って多様な価値観・文化的背景を持った人々との相互理解を深め、地球社会の繁栄と人類の幸福のために貢献できる人材です。そのためには、鋭い洞察力、論理的思考力、幅広い教養、高度の専門的知見、優れたコミュニケーション能力が備わった「叡智(えいち)」、奉仕・勇気・チャレンジ精神などの高い精神性を持つ「志」、問題解決能力や物事を最後までやり遂げる「実行力」を身に付けることが必要です。そのための機会を、早稲田大学はあらゆる場所で提供しています。

新しい時代を作り上げていくという崇高な使命を担う新入生の皆さんには、建学の理念をかみしめて、自分で何をしたいか、どうあるべきかを思い描き、あらゆることに挑戦し、希望あふれる学生生活を送ってくださることを、心から期待しています。

※)イギリスの教育関連事業者「クアクアレリ・シモンズ社(Quacquarelli Symonds)」が公表しているランキング

◆関連リンク

早稲田大学教旨

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