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第587回 現役の早大生がカフェをオープン! 一人一人においしさと幸せを届けたい

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ひらい・ゆきな  広島県出身。広島大学附属高等学校卒業。ブリュレフレンチトースト専門店「Foru Cafe」のマネージャー。店名の由来は「For U=for you」。趣味のマラソンでは、ホノルルとシドニーのフルマラソン完走経験あり。

政治経済学部4年 平井 幸奈 (ひらい ゆきな)

早稲田キャンパスから徒歩5分。早稲田通り沿いに日本初のブリュレフレンチトースト専門店「Foru Cafe(フォルカフェ)」がある。席数わずか14の小さなカフェだ。フランス語で焦がす(ブリュレ)という意味を冠したこのフレンチトースト。一口食べてみると、カラメル状に仕上げられた表面はパリパリに、中身はプルンととろけそう。

「世の中にはおいしいものがたくさんありますが、その中で印象に残るためには、やはり食感が大事だと思ったんです。理想の食感を実現するために食材を探し回ったり、パンを浸(つ)けるアパレイユ(液状の生地)の配合を納得いくまで研究したり。お客さまから『おいしい』と言ってもらえると、跳び上がるくらいうれしくて」。満面の笑みで話すのは、早大生でありながらカフェのマネージャーとして「Foru Cafe」の全てを取り仕切る平井さんだ。

食べることがとにかく好きだった。大学入学を機に人気のパンケーキ店でアルバイトを始めると、一瞬で料理のとりこに。2年次にはシドニーの本店で武者修行を敢行する。当初は、簡単な調理やキッチン用語すらままならず、無力さに落ち込むこともあったが、毎日ノートを付けて調理や語学を反復する日々を過ごす。すると努力が認められ、いつしか新メニュー開発のアシスタントを任されるまでに。「食は言葉の壁を越えるという経験をたくさんしました」。異国での苦境を支えてくれたのはやはり“食”の力だった。

日本に帰国すると、憧れの対象だった“食”が、自分を表現するための存在へと変わっていた。ケータリングや月1回のレンタルカフェなどの活動を経て、「ビジネスとして継続できるものにチャレンジしたい」という思いから、カフェの運営を決意する。一度決めるとそこからが早かった。何とわずか3カ月足らずでカフェをオープンさせてしまったのである。「動きださなければ何も始まらないと思って。まず物件探しからスタートし、スタッフを集めるために面接をして、同時に開店資金も集めて…。最終的に20人くらいの方に手伝っていただきました」。

昨年のオープンから約半年。学業との両立は想像以上に難しかったそうだ。「開店が11時なので、1限が終わり次第、すぐに準備に取り掛かります。一度、試験期間中にスタッフがダウンしてしまって、昼はお店、夜は試験勉強で、寝る間もない日々が続いたこともありました」。しかしそんな困難も持ち前のガッツと仲間の協力で乗り越えた平井さん。経営は軌道に乗り黒字化も達成しているという。しかし、この好調がいつまでも続くとは思っていない。「女子大生の肩書きがいつまでも使えるわけではありませんから(笑)。仲間に恩返しする意味でもこの活動を継続していきたいので、世の中に影響力を持つカフェに育てていけたらと思っています」。

今後はカフェの枠にとどまらず、Foru Cafeの企画するケータリングなど、食にまつわることでみんなを幸せにしていきたいと話す。自分の料理が人々を笑顔にする――。それが平井さんにとっての一番の幸せだ。

第587回

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