Waseda Weekly早稲田ウィークリー

学生注目!

第584回 学生日本一の強豪、漕艇部女子 「“これぞ早稲田”という貫禄を見せたい」

2014年スポーツ科学部卒業 大石 綾美(おおいし あやみ)
スポーツ科学部4年 辛島 瑞加(からしま みか)
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おおいし・あやみ(左) 愛知県出身。県立猿投農林高等学校卒業。趣味は料理で、冬は部員に温かいシチューの差し入れを することも。春からは社会人チームで競技を続けている。 からしま・みか(右) 東京都出身。山崎学園富士見高等学校卒業。休み の日は、友人と出掛けて気分転換することが多い。最近はテレビで紹介されたパンケーキを食べることに夢中。

身長169cmなら、女性としては大柄だ。だが昨年、U-23世界選手権・リンツ大会で初めて世界の表彰台に立った大石綾美さんは、外国人選手に比べてひときわ小さかった。隣に並ぶのは、180cmを超える選手たち。パワーがものをいうボート競技において、体格はそのまま勝敗に直結してしまう。小柄な日本人選手が世界で戦うにはどうすればいいのか? 「私はスタートが得意だから、前半は瞬発力で飛び出して、あとは必死に逃げる。このレース運びを突き詰めるしかないんです」。

世界選手権の1週間前に出場したユニバーシアード・カザン大会では、女子軽量級ダブルスカル(2人乗り部門)で5位入賞するも、目標としていたメダルにはあと一歩届かず。悔しさをかみしめながら帰国し、すぐにまた遠征先へ飛んだ。疲労も残るまま、世界選手権の女子軽量級シングルスカル(1人乗り部門)に出場。2,000mのコースをおよそ8分で疾走する間、大石さんの頭にあったのは「絶対に表彰台に立つ、最後まで逃げ切る」という気持ちだけだった。そして、ついにつかんだ銅メダル。日本ボート界のニューヒロインが誕生した瞬間だった。その活躍が認められ、今年1月の第63回日本スポーツ賞(読売新聞社主催)では、優秀選手賞を受賞。この春からは社会人チームに所属し、夢に向けて新たなスタートを切る。「まずはリオ大会を目指し、次の2020年をベストの状態で迎えたい。東京五輪で表彰台に立つことが、最大の目標です」。

大学ボート界の強豪として知られる早稲田大学漕艇部女子で、大石さんは主将も務めていた。「周囲からは“優勝して当然”と期待されるチームを率いるのはプレッシャーでしたが、その緊張感が自分を強くしてくれた」と振り返る。「それに、早稲田でしかできない経験がいっぱいありました。OB・OGの皆さんがいつも大会に駆け付けて、声援を送ってくれるんです。これだけたくさんの先輩方が応援してくださるのは、早稲田ならでは。大会で応援部の方々が歌ってくれる『紺碧の空』にも、いつもパワーをもらっていましたよ。ゴール間近で歌が聴こえてくると、本当に力が湧くんです」。

そんな大石さんが引退し、新たな主将となった辛島瑞加さんがボートを始めたのは大学に入ってから。それまでは水球の選手として活躍していたが、「一番になれるチームに入りたい」と考え漕艇部を選んだ。世界で活躍する偉大な先輩であり、常に背中を追い掛けてきた大石さんから受け継いだ「主将」という役職。重圧を感じながらも、覚悟はできている。「大石主将はいつも頼もしかったから、私ではそんな存在になれないんじゃないかと悩みました。でも、もう吹っ切れました。私は私のやり方でこのチームをさらに強くします」。目指すは全日本大学選手権での6連覇はもちろん、全4種目完全制覇という偉業。4月13日(日)には、隅田川で開催される伝統の早慶レガッタも控える。「昨年までで24連勝中なので、今年はただ勝つだけではなく、“これぞ早稲田”という貫禄を見せたい。ぜひ応援に来てください」。

第584回

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