Waseda Weekly早稲田ウィークリー

学生注目!

第583回 紛争地ソマリアへの直接的支援に取り組む日本で唯一の学生団体を創設!

教育学部3年 永井 陽右 (ながい ようすけ)
神奈川県出身。藤嶺学園藤沢高校卒業。 受験勉強を通じてルワンダのジェノサイドを知り、大学1年次、アフリカに渡航。平和になりつつあったルワンダと対照的なソマリアの惨状を知り、支援団体「日本ソマリア青年機構(JSYO)」を立ち上げる。

神奈川県出身。藤嶺学園藤沢高校卒業。
受験勉強を通じてルワンダのジェノサイドを知り、大学1年次、アフリカに渡航。平和になりつつあったルワンダと対照的なソマリアの惨状を知り、支援団体「日本ソマリア青年機構(JSYO)」を立ち上げる。

大飢饉(ききん)による食糧難と治安悪化、さらに内戦の激化も重なり、極度の人道危機に瀕(ひん)するソマリア連邦共和国(以下ソマリア)。世界最悪レ ベルの治安情勢で国連すらも介入に慎重な地域に、現地の若者などと連携してソマリア支援に取り組む早稲田発の学生団体がある。永井さん率いる「日本ソマリ ア青年機構」だ。「支援しやすい国に手が差し伸べられる一方、世界で一番困っている国が置き去りにされている不条理に疑問を感じ、ソマリアに直接働き掛け る団体をつくろうと思い立ちました」。

永井さんが決意を固めたのは大学1年次の夏。時を同じくしてソマリアの紛争遺児兄妹が早稲田大学 に入学するという偶然が重なる。永井さんは彼らに支援団体づくりの構想を持ち掛け、2011年9月、JSYOを創設。「『学生が危険を冒してまで支援する 必要はない』と反対されることもありました」と発足当初は否定的な声も多かったと言うが、「問題意識と使命感がモチベーション」という永井さんの意志は決 して揺らがなかった。「自爆テロを起こす若者と同じ目線で話せるのは同世代の私たちしかいないですし、誰もが目を背けることだからこそ目を向ける必要があ るのではないでしょうか」。

永井さんの思いは多くの人の心を動かした。団体発足後、14名のソマリア人ユースで構成されるソマリア難民の支援団体「ICO」が合併。日本でも、早稲田はもとより、他大学からも参加者が集結。メンバーは現在、ソマリア人24名、日本人21名の45名にまで拡大した。
ソマリアは日本の外務省から退避勧告を出されているため、JSYOは、隣国ケニアのソマリア人居住区の一つであるイスリー地区をベースにしている。政府関 係者や現地NGOからのサポートを受け、複数のプロジェクトを進めてきた。中でも力を入れているのが、イスリー地区のユースギャング更生による治安改善プ ロジェクト。ユースギャングの末端メンバーを社会復帰へと導き、社会をリードする人材となるよう支援することを目的とした取り組みだ。同プロジェクトは 2012年夏の第3回目渡航時、22名のソマリア人ユースを集めて6日間の日程で行われた。そこでは一定の成果を実感することができたが、ユースギャング との話し合いがいかに難しいかということも痛感した。しかし、「彼らと共に生きていくという気概を持って取り組んでいます。これこそが私たちにしかできな いことの一つなのです」と、永井さんは決して諦めない。

2013年の夏にアフリカ連合ソマリア平和維持部隊のサポートを受けて初入国し たソマリアでは32人が亡くなるテロに遭遇し、足がすくむほどの危険を感じた。しかし「最前線でソマリア復興に尽力する人たちとの出会いが自分の支えに なっている」と現地の人たちの姿から勇気をもらっている。

自身の今後について「卒業後は英国の大学院で紛争解決や武装解除について学び、それらのプロとしてソマリアに戻りたい」と話す。ソマリアに平和が訪れることを信じ、今日も永井さんは動き続ける。

第583回

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