アジア太平洋研究科
博士後期課程2年
藤田 典子(ふじた のりこ)
転勤についての研究をしている、と伝えると、多くの方に不思議そうな顔をされます。転勤は転居を伴う人事異動で、日本社会では、当たり前のことと考えられているからでしょう。しかし、英語の「Personnel Transfer」と比べてみると、この慣行が特異であることが分かります。その独特さは、転勤を受ける人が、いつ、どこに、どれくらいの期間送られるのかが不確かであるにもかかわらず、当人がその辞令を受け入れていることです。昨今、女性の管理職比率も数値目標となる中、転勤慣行はどのように実施されているのでしょうか。
私の研究は、転勤経験のある人たちへのインタビューを通じ、この疑問を解くことにあります。2015年9月、これまでの調査成果をJapan Anthropology Workshop にて報告しました。大量の質的データを、研究背景と理論分析とともにたった20分の報告にまとめるのは至難の業でした。英語による発表も普段のゼミで慣れているものの、規模が異なりました。非常に大きな挑戦でしたが、多くの貴重なフィードバックを得ることができ、研究の糧となりました。今後も引き続き前進していきたいです。
【ある日のスケジュール】
- 06:00 起床、メールチェック、論文執筆、インタビュー準備
- 08:30 電車で待ち合わせ場所へ
- 10:00 対転勤者インタビュー ご自宅を訪問してお話を伺いました
- 12:00 カフェで休憩 直後のインタビューの準備
- 14:00 対企業インタビュー(企業本社訪問)
- 17:00 帰宅
- 18:00 今日のインタビュー内容のまとめ
- 20:00 文献購読、論文執筆
- 23:00 就寝