創造理工学研究科博士後期課程3年
村田 真悟(むらた しんご)
物事を理解するための科学的方法には、「理解したい対象を観察・分析する方法」と「実際にシステムを作って動かしてみる方法」があります。私が行っている「認知ロボティクス」という研究は、後者の構成論的手法の一つであり、人間の知能・認知発達メカニズムの理解を目指しています。この研究は、これまでの研究で分かっている事実と新たな仮説に基づく計算モデルの構築・モデルのロボットへの実装・ロボットの学習実験、という3段階の繰り返しによって成り立っています。
乳幼児が養育者との相互作用を通じて発達・学習していくのと同じように、ロボットも教示者との相互作用を通じて徐々に学習していきます。現在は人間の予測能力に着目し、人間の脳(神経回路)の計算モデルを構築しています。ロボットに対する教え方にもコツがあり、教え方が悪いとロボットがうまく学習してくれないことも多々あります。教示者である私もうまく教える方法を学習する必要があるようです。
博士号取得後は研究だけでなく認知ロボティクスという研究分野をより多くの人に知ってもらうため、教育活動やアウトリーチ活動にも力を入れていきたいと思っています。

ドイツのハンブルクで開催された国際会議での発表の様子です。英語での研究発表にもようやく慣れてきました
【ある日のスケジュール】
- 09:00 起床・メールチェック
ロボット実験
- 10:30 登校
- 11:00 論文読み 論文管理にはMendeleyというソフトを使っています。
- 12:00 昼食
- 13:00 ロボット実験
- 15:00 休憩
- 16:00 学部・修士生の研究指導 毎日議論・アドバイスをします。

研究メンバーと甘い物を食べに行ったりします。
- 19:00 夕食
- 20:00 論文執筆
- 22:30 下校
- 23:30 論文執筆の続き
- 02:00 就寝