社会科学研究科 博士後期課程1年
シャルコ・アンナ
私は漢字文化圏研究という研究室に所属しています。日本語の文字・表記を、ローマ字や私の母国のロシアで用いられるキリル文字と比較しながら、現代社会における文字の使われ方の特徴について研究しています。
これまで、漢字の1字にはそれぞれ意味があるから表意文字、ローマ字の1字は特定の音を表すから表音文字だと、一般的に考えられてきました。しかし、実際の使用においてはどうでしょうか。例えば、ローマ字の「X」は「X’mas」という表記では「Christ(キリスト)」という語を代行していますが、アメリカでよく見られる「X-ing」(交差点)という表記では「Cross」と読まれます。このように、Xという1字でも、文脈によって読み方がさまざまで、語を表す場合もあります。日本の漢字に似た用法ですね。一方、日本では、「露西亜(ロシア)ア」「珈琲(コーヒー)」などのように漢字の意味を捨て、音のみを利用する極めて表音的な表記法が見られます。
私の研究では、前述のような例を集めて、文字の実態を把握することを目指しています。文献調査をはじめ、お店の看板やネットにおける文字の使用例も視野に入れて「生きた」文字の研究を続けていきたいです。

世界漢字学会にて。国際学会は、研究発表だけではなく、共通テーマを抱える他国の研究者と交流できる貴重な場です
【ある日のスケジュール】
- 7:00 起床/メールのチェック/登校準備
- 8:45 登校して、TA(ティーチングアシスタント)としてアルバイト 教育関係の仕事に関わってみたくて、春学期から 社会科学部付きのTAを楽しくやっています。
- 13:00 図書館で調べもの、ゼミや研究会発表の準備 図書館に行くときは、地下の個室をよく使います。広くて便利なデスクがあり、明るくて静かなので、集中して研究できます。
- 18:00 下校/夕食/休憩
- 19:00 翻訳の仕事/ブログ 日本語の文字・表記について面白い情報や自分の考えたことを、母国語のロシア語で書いています。
- 21:00 外国語学習(ポルトガル語)/ピアノ ピアノを弾くことは、楽しいだけではなくて、記憶のトレーニングにもなるそうです。
- 24:00 読書してから就寝
- TAとしてアルバイト
- 図書館の地下にある個室がお気に入り
- ピアノも弾きます