哲学演習7 (ドイツ哲学/近代哲学)
文学部4年 松尾 由夏 (まつお ゆか)
私たちが普段目にしている机を「これは机だ」と認識するとき、私たちの意識の中では一体どのようなことが行われているか、あなたは考えたことがありますか?
「哲学演習7」では、近代プロイセンの哲学者イマヌエル・カントの主著である『純粋理性批判』の「超越論的弁証論」を中心に読み、冒頭に書いたような「認識」について、議論を交わしています。担当教員の御子柴善之(みこしば よしゆき)教授は、カント哲学の研究者で、とても博識で優しい先生です。演習は、発表者があらかじめ決められた担当箇所を発表し、その後質疑応答を行う、という形式で進みます。途中、議論に詰まったときには、御子柴教授が話の道筋を修正し、分かりやすい身近な例を挙げながら説明してくださるので、非常にありがたいです。
この演習の特徴は「リピーターが多いこと」であり、かくいう私もリピーターの一人です。哲学コースでは好きな演習を重複履修することができるためこのようなことができるのですが、私と同じように2年生から履修し続けて今年で3回目、という4年生も少なくないと思います。読み進める部分は毎年少しずつ変わるので、何回履修しても新たな気付きが生まれ、それが意欲へと変わっていきます。
やる気のある仲間たちと共に、じっくりカント哲学に浸れるこの時間が、毎週とても楽しみでたまりません。