人間科学研究科博士後期課程2年 白石 優子 (しらいし ゆうこ)

▲左が筆者
私が所属する根ヶ山 光一 (ねがやま こういち)教授の研究室(発達行動学)では、大震災後、関東に家族で避難している被災者を支援する取り組みを行っています。その一つとして、昨秋に被災し た子どもと埼玉の子どもで人形劇団をつくり、劇を上演しました。
このプログラムは、家族や子ども同士の交流の輪を広げることを目的としています。私は、こ のプログラムをきっかけに、さまざまな人が長期的に被災者支援に携わっていることを知りました。そして「なぜ、他者を支援するのか?」と疑問を持ち、そこ から新しい研究テーマが生まれました。

▲研究生活に連れ添うもの① C.カツァリスが弾くショパンのバラードが大好き。集中力が高まります

▲研究生活に連れ添うもの② お気に入りのヘアクリップ。存在感があるので、なくしません(笑)
進化生物学では、他者を支える行動の起源は、人間の子育てスタイルと関係しているともいわれています。共同生活をす る種である人間は、他者を信頼でき、故に自分が生んだ子どもを他者に託すことができます。
私たちは他者を支え、他者に支えられる生き物なのです。それは、 「情けは人のためならず」ということわざのように、他人のための行動は後に自分の利益になるということです。
現在、支援者へのインタビューと並行して、そ の行動の発達的な起源に目を向け、保育園の1歳児クラスで見られる他者のための行動を観察し、その心理メカニズムを探っています。

▲研究生活に連れ添うもの③ おきゅうです。疲れたときに、自分で据えます