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世代を超えたドライビングライフ

商学学術院教授 井上 達彦(いのうえ・たつひこ)

1968年兵庫県生まれ。 1992年横浜国立大学経営学部卒業、1997年神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了、博士(経営学)取得。 広島大学社会人大学院マネジメント専攻助教授などを経て、2008年より現職。 主な著書に『模倣の経営学』『ブラックスワンの経営学』(日経BP社)、近著に『ゼロからつくるビジネスモデル: 新しい価値を生み出す技術』(東洋経済新報社)がある

「三つ子の魂、百まで」と言われますが、私の場合、祖父の影響で自動車が大好きになりました。幼いとき、寝つけない夜に車に乗せてもらうとスヤスヤと眠りに落ちたそうです。ただし、車を停めて家に戻ろうとすると再び泣き始めることも多かったので、周囲は困ったようですね。

祖父は国鉄(現JR西日本)の機関士だったので、蒸気機関車も運転したことがあると言っていました。80歳を過ぎてもマニュアルトランスミッション(MT車)で元気に運転していて、小旅行をしたときに高速道路で若いお兄ちゃんの乗っているクーペ(日産スカイライン)と気が合ってランデブーしたことを覚えています。そのお兄ちゃんは、おじいちゃんが意外にキビキビした運転している様子に驚いていました。

一人っ子で甘やかされていた私はバブル期に大学生になります。早稲田や慶応に憧れていたのですが「国立に入ったら車を買ってやる」という一言で、横浜国立大学に進学。ホンダ・プレリュードという車に乗って全国を走り回りました。その後、ユーノス・ロードスターというオープン2シーターや、ローバーミニなどを乗り継いで、ドイツ車をいくつか試しました。最終的にアルファロメオというイタリアの車が大好きになりました。

写真左:米国留学中にユタ州のソルトフラッツ(塩湖の跡にできた平原)でテストラン。摩擦係数の高さに愛車カローラもびっくり
写真右:埼玉県にある名栗湖へ妻とローバーミニでドライブ、親友から譲り受けた名車!

50歳になったとき、ちょうど長男が免許を取ったので、再び、ロードスターの購入を決意しました。西早稲田キャンパスの隣にある洒落(しゃれ)た販売店です。営業担当の方から「納車式があるので好きな方を連れてきてください」と言われゼミ生たちを連れて行きました。偶然にも私の誕生日だったのですが、ゼミ生たちが特注のロードスター型のケーキで祝ってくれました。あんなうれしいサプライズは初めてでした。

写真左:ロードスターの納車式でゼミ生と一緒に
写真右:ゼミ生がサプライズで用意してくれた誕生日ケーキ

その後、次男も免許を取ったので、機会あるごとにドライブをしています。気持ちを切り替えるときには伊豆半島を一周したり、長野のビーナスラインなどに行ったりします。昨年は『ゼロからつくるビジネスモデル』(東洋経済新報社)という500ページを超える書籍の原稿を書き上げたということで、青森の竜飛岬(たっぴみさき)まで行ってきました。カラオケにはあまり行きませんが、ドライブ中には屋根を開けて夜空に向かって尾崎豊を一緒に歌ったりします。まだ、2年半しかたっていませんが、走行距離は6万7,000キロに達しました。経済的な価値(下取り価格)は激減しましたが、心理的な価値(幸せ価格)は倍増です。

「息子たちとドライブしています」と言うと、同世代で車好きのおじさんたちからは羨(うらや)ましがられます。電気自動車の時代になっても世代を超えてオープンエアを楽しんでほしいものです。

家族とアウディS3で山梨県の本栖湖(もとすこ)にてオートキャンプ

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