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大隈重信は総理大臣だったっけ?-創立記念コラム

10年位前である。大隈銅像後方から講堂に向かっている時、前を歩いていた学生の1人が隣の学生に発したのが標題の発言。問われた学生の返答は記憶にないが「早大生がそんなことも知らないの?」と心の中で呟(つぶや)いた。自分も早稲田の歴史に精通しているわけではないが、大隈重信が総理大臣を務めたことは世の常識と思っていたので、驚くと同時にがっかりした覚えがある。

従来、大隈重信に関する定評ある書籍が少なかったので、学生がよく知らないのは致し方ない面もある。それゆえに、2022年度から渡邉義浩教授(文学学術院)が執筆した『大隈重信と早稲田大学』を新入生に配布しているが、どれ位の学生が同書を読んでいるのか覚束無いという感はある。

国会議事堂中央広間には、伊藤博文や板垣退助の銅像と共に大隈重信の銅像が設置されているが、この事実は校友にもあまり知られていない(自分もごく最近知った)。大隈重信は明治政府参議を辞して下野したため反明治政府の首領のようなイメージがあるが、初代総理大臣や自由民権運動の父と並び、日本の議会制民主主義成立の功労者として顕彰されているのである。わが校の創立者は歴代総理の中でも別格であることは記憶しておいてほしい。

早稲田大学学生部門総括担当理事 藤田 誠

【プロフィール】ふじた・まこと。商学学術院教授。早稲田大学商学部卒業、同大学院商学研究科修士課程修了、同博士課程単位取得退学、早稲田大学より博士(商学)学位取得。専門は経営学。

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