一人一人のニーズに寄り添う
「ダイニングカフェ スー」
【取材・文・撮影】
早稲田ウィークリーレポーター(SJC学生スタッフ)
文化構想学部 2年 浮谷 雛梨(うきや・ひなり)
西武池袋線小手指駅北口から徒歩約3分、ハナミズキ通りから一本入った裏通りに店を構える、ワンタン専門店「ダイニングカフェ スー」。看板メニューであるワンタンのみならず、ラーメンやパスタなど多種多様な料理を提供しています。2014年の創業以来、早大生や地域住民はもちろん、所沢市外の方にも親しまれてきました。
写真左:広々としたテラスを構えた外観
写真右:14席のゆったりとくつろげる店内
「ダイニングカフェ スー」という店名は、店主の奥さまの故郷が中国・蘇州市で、中国語では「蘇」を「スー」と発音することにちなんでいるそうです。明るいライトに照らされた店内には、中国国旗の色である赤を基調とした内装が施されています。
お店のこだわりは、ほとんどのものを店内で調理していること。また、有機野菜やSPF豚(特定病原体不在の豚)を用いる他、塩分は控えめで化学調味料を使用しないなど、身体にも優しい心遣いがなされています。

(左から)「ワンタン ハーフ MIX5 個」(600 円)、「鶏塩泡ワンタン麺」(990 円)。彩り豊かなワンタンは(写真手前から時計回りに)エビ・きのこ・元祖・コーン・キムチ
今回、まずいただいたのは、「ワンタン ハーフ MIX5個」と「鶏塩泡ワンタン麺」です。お店一押しメニューであるワンタンは、日本によくある具が少しで皮が大半を占めるものとは違って、具材がたっぷりと入っていることが特徴です。元祖・きのこ・エビ・コーン・キムチの5種類の味がある上に、調理方法もゆで・焼き・スープの3種類から好みによって選ぶことができます。

写真は元祖(豚肉と野菜)。中をのぞいてみると、たっぷりの具材が顔を出します
ワンタンを実際に食べてみると、お肉と共にゴロッとした具材の食べ応えがあり、一つだけでもだいぶおなかにたまります。ポン酢と黒酢が用意されていますが、何も付けずにそのまま食べても具の味がしっかりとしていて、素材そのものの風味を感じられます。また、皮の食感も印象的! 店主に聞くと、通常のワンタンの皮の3倍程の厚さだというので納得です。今回は「ゆで」と「焼き」をいただきましたが、「ゆで」はツルッとした食感なのに対して、「焼き」はかみ応えがあり、食べた瞬間のパリパリとした皮の口当たりを楽しめました。5種類の味をそれぞれ食べ比べてみるのも、違いがより際立って面白いのではないでしょうか?
写真左:「焼き」の皮はパリっとした食感
写真右:元(1271年~1368年)の時代のお金(元宝)を模した置物。豊かな生活を送れるようにとの願いで、このお金の形になぞらえてワンタンが作られるようになったという説があります
ワンタンの他に人気なのが、ラーメン。中でも今回いただいた「鶏塩泡ワンタン麺」は、10時間煮込んだ自家製鶏スープを用い、チャーシューにも鶏肉を使用するなど全面的に鶏のうま味を生かした一品です。こちらの泡ワンタンは、通常メニューのワンタンとは異なり具が少なめで皮部分が大きい、日本人のイメージするワンタンに近いものになっています。トロッとしたスープの口当たりがクセになり、箸もレンゲも止まらなくなってしまいます。

「鶏塩泡ワンタン麺」(990円)は細麺を使用。泡ワンタンの他に、鶏チャーシュー、ゆで卵、メンマ、チンゲンサイといった具が載っています
またランチ会や子ども向けなど、多様なニーズを想定して4種類のパスタが用意されています。今回いただいた「ポモドーロ(トマトソース)パスタ」はゴロッとしたベーコンのアクセントが効いていて、味の深みを感じられました。この他にも、2019年にオープンした東京・大久保にある系列店「蘇園ワンタン」で提供している、蘇州の昔懐かしいお菓子や点心を味わうこともできます。

「ポモドーロ(トマトソース)パスタ(ミニサラダ付き)」(990円)。他にアラビアータ、クリームチーズソース、スペシャル(気まぐれ)があり、麺はパスタ、ペンネ、ニョッキから選択可能
今回の取材をきっかけに、早大生のためにと学生向けのセットメニューを考案中とのことで、新メニューに期待が膨らみます。所沢で本場中国の歴史ある味を中心に、種類豊富なメニューを楽しめるのはぜいたくそのもの。 魅力あふれる「ダイニングカフェ スー」に、足を運んでみませんか?
店舗情報
【店名】ダイニングカフェ スー
【住所】埼玉県所沢市小手指町1‐15‐11アゼリア5、1階
【TEL】04-2008-1188
【営業時間】ランチ:11:00〜16:00 (ラストオーダー:15:30)、ディナー:17:00〜22:00 (ラストオーダー:21:45)
【定休日】無休(不定期臨時休業有り)
【Instagram】@diningcafe_su
【Facebook】@su.dinningcafe
※記事中の価格は全て税込み
店主の角田直之さんから一言:
「中国出身の奥さんが肉好きなこともあり、ただでさえボリュームある中国ワンタンよりも、さらにお肉たっぷりです。中国人でもその大きさにびっくりするほどですよ(笑)。ぜひ一度味わってみてください! 」