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内定学生が振り返るー大切なのは主体性と周りに頼ること

これから就職活動(以下、就活)を始める皆さんの中には、どうすれば納得のいく就活ができるのか? そんな疑問を抱えている方もたくさんいるのではないでしょうか。そこで今回は、4月から社会人として働く、元学生キャリアアドバイザー(SCA)の川端彩加さん(商学部卒)に自身の就活を振り返ってもらいました。聴覚障害を持つ川端さんは、自身の障害や特性を受け入れてもらえ、自分が自由に働けると感じた企業に絞って就活したといいます。

卒業旅行先のイタリア・フィレンツェにて

失敗を恐れず、周りを頼りながら、自分なりの就活をしてほしい

商学部 2023年3月卒 川端 彩加(かわばた・あやか)
メーカー業界(マーケティング職)に内定

悩みや不安が消え去ったのは、積極的な行動と他者との出会いのおかげ

2年生の春ごろに就活を意識し始めたものの、実務経験もなく、社会に出て働くことのイメージを持てない状態でした。また、私は聴覚障害があり、相手の話している内容を常に正確に聞き取ることが難しい特性があるため、働くことに対して漠然とした不安や葛藤を抱いていたことを今でも記憶しています。そこで、“何事もやってみないと分からない!”という自身のモットーのもと、まずは実際のビジネスの現場で業務に携わり、自ら経験してみようと考え、2年生の11月から約1年間の長期インターンシップに参加しました。働くことの喜びも痛みも味わった長期インターンシップでしたが、ここでの出会いや経験が就職観の形成に大きな影響を及ぼしました。

長期インターンシップやこれまでの経験を踏まえて、(1)一般採用を受ける、もしくは一般採用の人と同条件で働くこと、(2)障害に対する理解・配慮のある企業を選ぶこと、を主軸に、本格的に就活を始めました。就活中に多様な企業や先輩方と出会い、話をしていく中で、障害を持つ人が一般採用の人と同条件で働くことや、労働環境を整備してもらうことの難しさや厳しさを肌で感じ、情報収集をする中でくじけそうになることもありました。しかし、そこで踏みとどまり、先輩や友人、キャリアセンターの職員など、いろいろな人に頼ってみると、親身になって相談に乗ってもらい、多角的な視点から意見やアドバイスをしてもらえたおかげで、再度自分自身とも向き合うことができました。

2023年2月に開催したSCAイベント、わせキャリリターンズでの1枚。右端が川端さん。周囲に助けられたおかげで納得いく就活ができた経験を踏まえ、少しでも後輩の力になりたいとSCAになったそう

大事なのは、本当に自分が働きたいと思える場所かどうか

私の就活でターニングポイントとなったのは、「自分が最も自由になれる“環境”や“条件”は何か?」という問いに気付いたときでした。特定の環境や条件下で自分は自由になれるが、それらは個別的であり、自分と他者では異なる場合がほとんどだということです。そこであらためて、これまでの経験を振り返りつつ、自己分析・他己分析を何度も繰り返した結果、障害や特性を受け入れてくれ、対話を積み重ねていける風土を持つ企業で、自身の強みを生かして、好きなことを仕事にしたいと気持ちを新たにしました。いくつかの業界に絞り込み、業界ごとの企業説明会やインターンシップに参加した上で、自身の就職観と合致し、働きたいと思える企業だけにエントリーしようと決めました。

最終的には、片手で数えられるほどの企業数に絞ってエントリーしました。それらはいずれも障害に対する理解・配慮に努め、一般採用と同条件で障害者採用をしている企業でした。エントリー数が少なかったので少し不安もありましたが、働きたいと思える企業だけに絞り込んだことで、各社の企業研究や対策に十分な時間を割くことができ、熱意を持って面接に臨めて良かったと思います。

選考の各過程では、友人や先輩にES添削や面接練習をお願いしました。特に面接練習について、最初は自身の考えをうまく話すことができませんでしたが、トライアンドエラーを繰り返し、アドバイスを取り入れつつ、改善を重ねていくことで、少しずつ伝えたいことを明確にして話せるようになりました。面接当日はとても緊張しましたが、ありのままの自分で挑み、面接官とコミュニケーションをとることを大事にした結果、複数の企業から内々定をいただくことができました。そして、内々定をいただいた後の定期的な面談でのやり取りを通じ、働くイメージが湧いたことなどを理由に、就職先を決めました。

SCAとして活動する中で使用していた自己紹介スライド(クリックして拡大)

後輩へのメッセージ

就活は答えがなく、不安に駆られたり、焦りが生まれたり、自信を持てなくなることもあると思います。私自身も就活中に幾度となく不安になり、葛藤したことがありましたが、その度に、周囲の人たちの支えや励ましがあったことで、自身と向き合うことができ、自分なりの答えを出すことができました。

就活で重要だと思うことは、(1)失敗を恐れず主体的に行動すること、(2)出会いを大切にすること、(3)1人で抱え込まず周囲に頼ること、です。障害があることで難しさを感じる部分はあったものの、障害の有無に関わらずこれらは重要だと感じています。失敗したこともたくさんありましたが、行動して初めて得られるものもありました。時には勇気が必要なこともあると思いますが、一歩踏み出すと、社会には優しい先輩がたくさんいて、手を差し伸べてくれます。また、キャリアセンターでは、個別相談やイベント、SCA主催の相談会を実施しているので、ぜひ活用してみてください。応援しています!

卒業式でSCAの同期と。前列左端が川端さん

 

今後開催予定のイベントについて

キャリアセンターでは、夏のインターンシップに向けたイベントを5月に実施します。詳細はそれぞれのリンク先をご確認ください。

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