Olympic and Paralympic Project Promotion Section早稲田大学 オリンピック・パラリンピック事業推進室

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東京2020イタリア共和国の事前トレーニングキャンプに向けて

所沢キャンパスにイタリアオリンピックチームを誘致

担当理事メッセージ

2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会に向け、イタリア共和国オリンピックチームの事前トレーニングキャンプ招致についての覚書を締結した早稲田大学。オリンピック・パラリンピック事業推進担当理事・村岡功教授に、今後のビジョンを聞きました。

 

村岡功/早稲田大学理事(スポーツ振興、オリンピック・パラリンピック事業推進担当)、スポーツ科学学術院教授

早稲田とイタリアが手を結び、大会を盛り上げる

覚書の締結について

2017年10 月、早稲田大学は埼玉県、所沢市とともに、東京2020オリンピック競技大会におけるイタリア共和国オリンピックチームの事前トレーニングキャンプについて、イタリアオリンピック委員会と覚書を締結しました。実現すれば、イタリアの代表選手団が、本学所沢キャンパスを練習で使用することになります。

最初にイタリア共和国から所沢市へ事前トレーニングキャンプ利用についての受け入れの要望があったのは2017年3月。以降、本学所沢キャンパスへの視察をはじめ調整を進め、覚書締結に至りました。イタリアは競技力においてヨーロッパの中でもイギリス、ドイツ、フランスなどの強豪国と肩を並べ、日本ともほぼ同等のレベルにある国です。我が国でも高い水準を誇る早稲田大学のスポーツ実績と所沢キャンパスの設備が注目されたことは非常に光栄なことです。現在、2018年12月までの正式契約締結に向け、イタリアオリンピック委員会と協議を進めています。

招致に向けた課題と方策

トレーニングキャンプ実現に向け、具体的な内容について双方の調整が必要です。現在、陸上、水泳、フェンシング、ウェイトリフティングでのキャンプが検討されており、さらに増える可能性もあります。最大200名の選手が来訪する見込みで、運営スタッフも含めたキャンプ体制を整えなければなりません。イタリア側はキャンプ機能が一箇所に集中した施設を望んでいます。日本陸連公認の400メートルのトラック、年間を通じて水温を一定に調節できる50メートルのプール、学生食堂などが一箇所に集中する所沢キャンパスのロケーションは利便性が高く、視察団からも高評価をいただいております。

一方、チームメンバーの宿泊施設についてなど、課題も残ります。所沢市内には宿泊施設が少なく、受け入れ体制の整備が困難であったたため、本学はキャンパス近隣に107人が宿泊できる寮を新設することを予定しています。同施設は、大会後も交換研究員や体育各部員の寮として活用する予定でいます。

他にも、夜間の練習場使用における時間制限、キャンプ期間中の正規の授業や体育各部の活動とのバッティングなど、多くの課題が残されています。周辺地域や学生、教職員などの理解・連携が必要となりますが、イタリア選手団が地域の方々や学生と触れ合う機会が生まれるなど、実現による価値はかけがえのないものです。関係各所が協力し合い、招致の成功を目指していきたいと考えております。

国際交流を通じて高まる、早稲田大学のプレゼンス

期待される効果

オリンピック・パラリンピックに過去400人を超える大会参加者を輩出してきた早稲田大学としては、今後もスポーツと深く関わり、オリンピック・パラリンピックに多数の優秀な人材を送り出していくことを目指しています。具体的には、2020年の東京オリンピック・パラリンピックにおいては32名以上の選手の出場を目標として掲げています。強豪・イタリアの招致はアスリート強化の面でも相乗効果が生まれるのではないでしょうか。

また、スポーツにとどまらず、学術・文化交流における効果も期待できます。イタリアは早稲田大学にとって最も重要なパートナー国の一つです。本学では、1986年のローマ・ラ・サピエンツァ大学との学術交流協定締結以来、多くの学生・研究者を派遣しており、2002年には学内にイタリア研究所を設け、両国間の学術・文化交流をさらに推進しています。一方で、ヨーロッパという視野における早稲田大学の交流は、アジアに比べるとまだまだ十分とは言えません。現在、7000人程度いる本学の外国人学生も、多くはアジア出身です。

今回のイタリアとの提携によって、両国間の結びつきは一層強固なものになります。大会開催までの一連の情報発信はもちろん、大会後もイタリア国内のインターンシップや国立スポーツセンターへの本学学生の派遣、イタリアのナショナルチームの本学への受け入れなどの計画もあり、長期にわたる関係構築が期待できます。イタリアで本学のプレゼンスが向上すれば、ヨーロッパにおける学術・文化交流もより活発になっていくでしょう。

本学では、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を機に、「早稲田大学の国際的なプレゼンスの向上」「オリンピック・パラリンピックのレガシーの構築と次世代への継承」という大きな二つの目的に沿って、さまざまな事業を推進しています。上述した学術・文化交流の推進の他にも、学生を対象にしたオリンピック・パラリンピック教育科目の開設、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を見据えた附属校・系属校生徒へのボランティア教育、スリランカ・ラオス出身選手との合同練習合宿をはじめとする海外アスリートの支援、学術・文化交流の一般開放、所沢市の地域住民とイタリア選手が触れ合う機会の創出など、あらゆる取り組みが今回の招致によって、実現・成功に近づくことを期待します。

イタリア共和国が「早稲田で良かった」と思えるパフォーマンスを

イタリア招致が生みだすレガシー

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会は、新設される施設や科目などの有形のレガシーはもちろん、学生が現場に参加してアスリートたちと触れ合うことで、記憶という無形のレガシーも生み出します。2016年10月にオリンピック・パラリンピック事業推進室を立ち上げて1年以上が経ち、プロジェクトの中心となるイタリア招致が一歩前進しました。私たちとしましては、より多くの学生が大会に参加できるように、他のプロジェクト含め、積極的に事業推進を加速させていきたいと思います。

そして、2020年、パートナーであるイタリアが最大のパフォーマンスを発揮し、成功を収め、「早稲田大学に来て良かった」と思ってもらえるように、イタリアおよび関係各所と協力し合い、実現に向けて全力を尽くしてまいります。

 

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