Olympic and Paralympic Project Promotion Section早稲田大学 オリンピック・パラリンピック事業推進室

川淵三郎キャプテン企画 早稲田2020講演会

2017年度から2021年度にかけて、本推進室は本学体育各部学生を対象とした「早稲田アスリートプログラム」も兼ねた連続講演会「川淵三郎キャプテン企画 早稲田2020講演会」を主催した。この講演会は、本推進室の事業の5つの柱の1つである「学術 文 化 交 流 」の 中 心 的 事 業 で 、東 京 2 0 2 0 オ リ ンピック・パラリンピック競技大会に向けたスポーツのムーブメントをつくりだすことを目的として、本学の学生・校友を対象に行われた。コーディネーターは、校友で本学オリンピック・パラリンピック事業推進委員会顧問の川淵三郎氏(1961年第二商学部卒)が務め、ゲストスピーカーとして広くスポーツに携わる校友や関係者を招聘。なお、本講演会は東京2020大会組織委員会によって「東京2020公認教育プログラム」として認定されている。

2017年10月10日に大隈記念講堂において行われた第1回講演会には、約100名が参加。講演者として登壇した川淵氏は、自身が尽力したJリーグの立ち上げや日本バスケットボール協会改革のため、国際バスケットボール連盟が主導し設置されたタスクフォースの背景に触れながら、東京2020大会への意気込みを語った。

2018年6月25日に行われた第2回には東京2020大会組織委員会スポーツディレクターの室伏広治氏が登壇。約1,600名の参加者を前に、「エンゲージメントと大会ボランティア」というテーマで講演を行った。日本の人々と世界中の人々が手を取り合い、東京2020大会の成功に向けて共に活動することを「エンゲージメント」として紹介した。

2018年11月19日に行われた第3回では、視覚障害者柔道のパラアスリートであり、障害者雇用や健康経営の推進に関する事業を行う株式会社スタイル・エッジMEDICAL、株式会社ユニバーサルスタイル代表取締役の初瀬勇輔氏が登壇した。突然視力を失った際の思いや競技との出合いをはじめ、パラアスリート、そして会社経営者として、東京2020大会への課題や多様性について語った。

第4回講演会は、会場を早稲田大学井深大記念ホールに移し、2019年6月17日に開催。ゲストスピーカーとして、1988年ソウル大会の柔道銅メダリストであり、日本オリンピック委員会理事、全日本柔道連盟監事など様々なスポーツ協会の役員を歴任する山口香氏が登壇した。講演では、これまでの日本のスポーツ界に根付いていた伝統をめぐる状況を踏まえながら、社会とスポーツのあり方をひもとき、あらたな価値観や自主性に基づいた今後のスポーツのあるべき姿について参加者にメッセージを贈った。

第5回講演会は、同じく早稲田大学井深大記念ホールにおいて、2019年10月28日に開催。チェアスキーのパラリンピック・メダリストで本学の校友でもあり、日本パラリンピアンズ協会の副会長として活躍している大日方邦子氏(2017年スポーツ科学研究科修了)がゲストスピーカーを務めた。東京2020大会に向けて、「スポーツには世界と未来を変える力がある」というコンセプトのもと、日本パラリンピアンズ協会の副会長として、パラリンピック競技を通じて、多様性のある社会の普及を目指すと語った。

第6回、第7回は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、オンラインでの開催となった。

2020年11月16日に行われた第6回講演会には、約550名がZoomウェビナーやYouTubeを通して参加。初代スポーツ庁長官を務めた1988年ソウル大会競泳金メダリストの鈴木大地氏が登壇した。「スポーツが変える。未来を創る。」を講演テーマに、今後全ての人が健康的に暮らす社会をつくるためには、スポーツ参画人口の拡大が重要であるとし、日々の生活にスポーツを取り入れる「スポーツ・イン・ライフ」の取り組みを紹介した。また自身の競技人生を通じてスランプやケガを克服した経験を語るとともにオリンピックで競いあった海外の選手とのエピソードなども紹介された。

第7回講演会は東京2020大会を目前に控えた2021年6月7日に開催された。日本財団パラリンピックサポートセンター(以下、パラサポ)の常務理事を務めている小澤直氏がゲストスピーカーとして登壇。講演では、「スポーツの力をもっと自分や社会のために!~日本財団パラリンピックサポートセンターの挑戦~」と題し、高校・大学時代の野球部での経験や留学時代の積極的な行動を振り返りつつ、パラサポとしての「ダイバーシティ&インクルージョン」社会を実現するための取り組みについて語った。最後に「“何ができないか”ではなく“何ができるか”を考えてほしい」というメッセージを参加者に贈り、会は締めくくられた。

第8回講演会は東京2020大会終了後の2021年11月29日に行われ、今回をもって最終回となった。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いていたことから早稲田大学井深大記念ホールに約100名の観客を収容し、会場の模様をオンライン配信する形式で開催された。講演者には東京2020大会組織委員会会長の橋本聖子氏をお招きして「東京大会の成果と課題・レガシーの展望」をテーマにお話しいただいた。講演ではコロナ禍で難しい判断を迫られる中、開催にこぎ着けた東京2020大会の総括とともに、日本代表選手で初めてスピードスケート選手、自転車競技選手として冬季、夏季大会に出場した際の経験についても語られ、集まった聴衆も橋本氏の一言一言をかみしめるように聞き入った。

早稲田2020講演会、最終回。右から4人目が橋本聖子氏、5人目が川淵三郎氏。

 

東京2020大会へ向けたスポーツムーブメントをつくることを目的として開催してきた講演会を締めくくるにふさわしい最終回となった。

各回の講演会に参加した学生や校友からは、「第一線で歩んできた選手の歴史や経験を知ることができてよかった」「自身の障がいに向き合い、ポジティブに前を向く姿にさまざまなことを学んだ」「スポーツの持つ力や未来について考える貴重な機会となった」などの声が寄せられた。

競技や各団体での活動を通じて、スポーツ界の最前線で活躍するゲストスピーカーの講演は、スポーツに関心を持つ学生たちにとってまたとない機会となり、東京2020大会への興味・関心を喚起し、機運を醸成するとともに、本学の東京2020大会に向けた事業の中でも、特に今後のレガシーとなる意義のあるものとなった。

早稲田2020講演会 講演者リスト

講演回 開催時期 講演者名 役職等
第1回 2017年10月 川淵 三郎 氏 早稲田大学特命教授
日本トップリーグ連携機構会長
第2回 2018年6月 室伏 広治 氏 オリンピックハンマー投金メダリスト
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会スポーツディレクター
第3回 2018年11月 初瀬 勇輔 氏 パラリンピック柔道代表
株式会社スタイル・エッジMEDICAL代表取締役
株式会社ユニバーサルスタイル代表取締役
第4回 2019年6月 山口 香 氏 オリンピック柔道銅メダリスト 筑波大学教授
第5回 2019年10月 大日方 邦子 氏 パラリンピックスキー金メダルリスト 日本パラリンピアンズ協会副会長
第6回 2020年11月 鈴木 大地 氏 オリンピック競泳金メダリスト 初代スポーツ庁長官
第7回 2021年6月 小澤 直 氏 日本財団パラリンピックサポートセンター常務理事
第8回 2021年11月 橋本 聖子 氏 オリンピックスピードスケート銅メダリスト
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長
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