ワークショップ概要
企業名:野村證券株式会社(以下、野村證券)
テーマ: 「野村證券が提供する大学生向け金融経済教育の新企画を提案!~社会で必要になるスキル・知識を身に着けるために~」
参加学生数:11名(ワークショップ中は3チームに分かれて進行)
活動期間:2024年1月31日(火)~2024年3月21日(水)
公式ワークショップの回数:上記期間中、9回実施
ワークショップテーマ概要(一部募集要項から引用):
新規企画の提案・体験を通じて、社会で働く意義、新規事業を企画するために必要なマインドや基本スキルを身につけることを目的として開催。企画立案の手法について講義や指導を受けるだけでなく、実際に高校で提供されている授業を体験し、金融経済を学ぶ視点や社会で必要とされるスキルや知識についてグループに分かれて議論や検討を深めていきました。それらを整理したうえで、最終報告会では野村證券が提供する大学生向け「⾦融経済教育」の新サービスを企画立案することが求められました。
募集要項はこちら
公式ワークショップ活動の様子
■第一回 オリエンテーション(1/31)、交流会(2/6)
オリエンテーションには書類/面接選考を通過した学生が出席し、野村證券からは4名のメンターに来校いただきました。大学からは約2か月にわたるワークショップ参加にあたっての心構えについて、野村證券からは今年度テーマの趣旨と今後の流れについて説明がありました。翌週に実施した交流会ではアイスブレイクを兼ねた「噓つき自己紹介」でお互いの多様なバックグラウンドやパーソナリティを確認するとともに、いかにして相手から必要な情報を引き出すかを考える機会になりました。

オリエンテーションの様子

交流会の様子
■第二回 高校生向け金融経済経済教育 授業体験(2/7)
第二回では実際に野村證券が高校生向けに提供している金融経済教育に関する授業を体験しました。授業内でライフプランニングシートを作成し自分が望む生活を送るためにはどれくらいのお金が必要かを可視化する、金融資産の増やし方について分かりやすいアニメーションで説明するなど、金融経済の基礎知識だけでなく、受講者に授業内容を自分事として捉えてもらうための工夫の重要性を学びました。
授業体験のあとはチームに分かれて、「社会で必要になる金融リテラシー」についてメンターの知見や経験を伺いながら意見交換を行いました。
■第三回 電通提供 プレゼンテーションを学ぶ 授業体験(2/14)
株式会社電通(以下電通)より社会で必要なスキルの一つであるプレゼンテーションの技法についてレクチャーをいただきました。情報を分かりやすく、記憶に残るように伝えるためにはどうすればよいかを「技」という形で伝授いただきました。「技」を駆使することで、伝える情報がたとえありきたりなものであったとしても、聞き手の記憶に残る説明をすることができると実感することができました。
■第四回 企画検討・中間共有会準備(2/21)、第五回 対面グループワーク(2/26)
第四回冒頭で金融リテラシーに関する小テストと年金に関する基礎知識のミニ講義を受けてからグループワークを移りました。野村證券からはフレームワークの提示があり、中間共有会前にいま一度、「対象は誰?」、「課題=ニーズは何か?どう解決するか?」、「PRは?」といった企画に必要な点が確認できました。
今回が中間前に野村證券のメンターからアドバイスを受けられる最後の機会ということもあり、メンターの皆様には所定の時間を過ぎても学生のグループワークにお付き合いいただき、プロフェッショナルの視点からご意見をいただきました。第五回は前回提示された内容やメンターからのアドバイスをふまえて、学生のみで中間共有会での発表に向けて準備を進めました。
■第六回 中間共有会・企画検討(2/28)
中間共有会ではチームごとに現段階の企画案を共有しました。第三回の体験授業をご担当いただいた電通講師の方にも出席いただき、金融経済教育の視点は野村證券のメンターから、プレゼンテーションの技術については電通の講師からそれぞれ忌憚のないご指摘をいただきました。共有のあとには再びチームに分かれて、どこが評価され、どこが課題だったかなどを確認しあい最終報告会までにやるべきスケジュールを確認しました。
■第七回、第八回 最終報告会にむけたグループワーク(3/6、3/13)
グループワーク前に第七回ではメンターから企業経営者向けの金融経済教育として「人手不足問題と人的資本経営」について、第八回では金融的な視点からの「伸びる企業の選び方」についてそれぞれレクチャーいただきました。最終報告会が目前に迫るなか学生もメンターもギアが上がっていき、新規企画の内容だけでなく、「どのようにマネタイズしていくのか」、「競合するサービスや他社とどのような点で差別化していくのか」、「なぜ野村證券がこの企画を行うべきなのか」といったメンターからの本番を想定した企業視点での質問に対して学生がチーム全員で考え、企画案に反映するなどブラッシュアップの時間が増えていきました。
■第九回 最終報告会(3/21)
最終報告会は大手町にある野村證券本社にて行われました。報告前には社内トレーディングフロアをご案内いただき、証券取引の最前線を覗かせていただくという非常に貴重な体験が出来ました。
最終報告は各チームプレゼンテーション15分、質疑応答10分の持ち時間で行いました。「就活前の大学生就活を考える学生を対象に金融リテラシーを活かして年収に縛られないキャリア構築を学ぶ動画」や「新入生を対象にしたお金に関する身近なトピックを扱う動画と検定の組み合わせ」、「高い金融リテラシーを持つ就活生と企業のマッチングを目的としたピッチコンテスト」等、3チーム3様の切り口で約2か月間の集大成を報告し、鳥海智絵野村證券副社長をはじめとする講評者より厳しくもあたたかいコメントをいただきました。
報告会後にはチームごとにこれまでの活動を振り返りました。「もっと早めに追い込めば良かった」、「より広い視点で考えれば良かった」等の反省の声があがる一方で、ここまで共に走りぬいたチームメンバーをについて互いに他己評価をしあう中であらためて自分の強みに気づく時間となったようです。
参加者の声
- WSに参加してみて様々な価値観の人と関われたことで自分を見つめなおす良い機会になりました。また最後の方は多くの時間をこのWSに費やし、とても大変なものでしたが、自分たちが積み上げてきたものを形にできた時の達成感は自分にとって大事な財産になると思います。(商学部 2年)
企業担当者コメント
- 日々忙しい中、主体的にワークショップに参加し、特に後半はチーム一丸となって新企画を必死で作り上げる姿に感動しました。今回の経験と仲間は大切な財産になると思います。これからも様々な課題に直面すると思いますが、ワークショップでの経験を活かして、乗り越えていって下さい。
- 今年は「大学生向けの金融経済教育」をテーマしたワークショップに取り組んでもらいました。身近な話題でありつつ、皆さん一人ひとりの経験から課題意識が異なることの発見や、チーム検討によって異なる観点を学ぶ機会にしてもらえたのではと思います。今回のつながりや身につけた内容を大切にしながら、学生生活にも活かしていただければと思います。
- 3チームともに短い期間の中で、テーマを的確にとらえてよく頑張りました。作成したスライドや話し方など、電通講師の方、直伝プレゼン術の成果が随所に活かされており、今すぐ企画しよう!と思える内容でした
- どのチームでも全員が積極的に議論に参加し、傍観者となっていた学生が一人もいなかったのはさすが早大生だと思いました。このプログラムに参加したことで問題解決型アプローチを身に着けることができたならば、どんな分野に進んでいってもやっていけるでしょう。
担当職員後記
- プロフェッショナルズワークショップに参加させていただくのは今回が初めてだったのですが、春休み期間にもかかわらず2か月間に渡り高いモチベーションをもって積極的に課題に取り組む学生の姿勢に私自身もとても刺激を受けました。参加学生の皆様におかれましては、他者と本気で向き合い協働した経験は皆様の今後の人生に必ず役に立つと思いますので、ぜひこれからもこのWSで学んだことを忘れずに、自信をもって様々なことにチャレンジして頂きたいと思います!
問い合わせ先
教育連携課
[email protected]