活動概要
訪問先:福井県永平寺町(福井県立大学永平寺キャンパス)、越前市市内、勝山市市内
参加学生:10名 (RA含む)
活動期間:2025年2月26日(水)~2025年3月1日(土)
活動報告
地方の代表選手ともいえる福井県。2024年3月16日に北陸新幹線が福井・敦賀まで延伸し、地域の新たな姿を描くことが喫緊の課題になっています。他方で、福井県は、幸福度日本一ともいわれる中、少子高齢化、人口減少という課題も抱えています。福井県は、地域の特性に応じながらも、生産性が高く、稼ぐ地域を実現することができるのか?
福井県でも特徴的な産業経済を形成する越前市と勝山市の核となる拠点を訪問し、これからの地方創生・地域創生のあり方や、地方活性化対策の種を探してみました。最終日には、地域の価値を高めるブランディング施策をグラレコ形式にまとめて発表をしました。福井県立大学経済学部経営学科に所属する学生6名も本研修のすべての行程に参加しました。
参加寮生の体験記
今回の福井県研修は、幸福度日本一といわれている福井県越前市・勝山市を舞台に、「地域をブランディングしよう! 」というテーマで行われました。3泊4日という長いようで短い時間の中で楽しみながらも真剣に、「地域」について考えてきました。
まず、少子高齢化がどんどん進む今の日本で、「地方」のあるべき姿は一体どんなものでしょうか? 最近、よく耳にする「地方創生」というワード。そのワードに関して研修前に行われたSIプログラムの中で、とても心に残る言葉がありました。それは「地方創生」ではなく、「地域創生」をしていくべきだという言葉。普段何気なく「地方」という言葉を使ってしまっていますが、知らず知らずのうちに都市との差をつけてしまっていることに気づかされました。どこの場所でも必ず魅力がある「地域」であるということを意識しながら今回の研修には参加してきました。
越前市にはたくさんの「伝統」があります。1500年以上の歴史を持つ越前和紙、700年以上の歴史を持つ越前打刃物。それらを作っている実際の作業場・工場を訪れ、実際に「見て、聞いて、触れる」という経験を通じて、参加者一人一人がその魅力に気づくことができました。後継者不足に悩んでいるものとそうでないもの、その違いはいったいどこにあるのか。たくさんのフィールドワークを通じて、そういった相違点からもブランディングのヒントを見つけ出します。
勝山市にはたくさんの「観光資源」があります。日本一大きい大仏である越前大仏や、多くの観光客が集まる福井県立恐竜博物館(勝山市に向かう途中には歴史ある永平寺(永平寺町)も)。越前市と比べただけでも勝山市ならではのブランドがあります。そんな素敵な「地域」の魅力に少しかもしれないけれど、気づけた私たち。最終日には地域ブランディング・アイデアを構想し、プレゼンを行いました。16人が集まれば、16通りの感じ方・考え方があります。それぞれのアツい想いを共有しながら、尊重しながら形にしていきました。
また、福井の美味しいグルメも堪能することができました! 地元の皆さんがオススメするレストランを訪れたり、ソウルフードである「ソースカツ丼」、さらには自分たちで手作りした「越前おろしそば」を食べたりしました。
私たちにできることはまだ限られているかもしれないけれど、地域づくりの担い手として、何をすべきで、何をしてはいけないのか、そして何をしたいのか、何ができるのかをここまで真剣に考える機会は他にないと思います。新寮生の皆さん、SIプログラムは素敵な学びと出会いを得られる貴重な機会です! ぜひ積極的に参加して実地研修に参加してみてください!
最後に、ご指導いただいた福井県立大学の杉山先生・北野先生、そして福井県立大学の学生のみなさんをはじめとする関係者の皆さま、このような貴重な機会を与えてくださりありがとうございました。そして一緒に参加したWISHメンバーへ、最高の4日間をありがとう!
(宇津木 芽生 )