Chair of the State of Qatar for Islamic Area Studiesカタールチェア

News and Events

The new dynamics of the long-lasting Kurdish issue in the Middle East

長期にわたる中東のクルド問題の新たなダイナミクス

トルコ、イラン、イラク、シリアの4カ国にまたがって暮らすクルド人は、中東最大の国家を持たない民族である。過去数十年の間、それぞれの国で、武装抵抗や社会運動、メディア活動など様々な形で民族自決を求め闘争が続いてきた。一つの国家の中の紛争は、時として地域に波及し、より大きな中東の地政学的バランスに影響を及ぼしてきた。「イスラーム国」の出現後、この地域の新たなダイナミクスによって、クルド人は国際政治の中でより可視化された存在となっている。しかしながら、地域レベルにおいても国家レベルにおいても、紛争解決の見通しは見えていない。

第4回マジュリスでは、中東におけるクルド問題の新たなダイナミクスについて、社会的・政治的な視点から、以下のような問題を議論する。

過去10年間における地域の地政学的な変化は、クルド問題にどのように影響を与え、またクルド問題がどのような影響を及ぼしてきたのか。イラクからの独立を問うクルド人の住民投票は失敗に終わったが、その後どうなったのか。クルド問題の新たなダイナミクスに対する各国の反応には、どのような共通点と相違点があるのか。クルド人武装勢力は、抵抗活動を強化するために、国境を越えたつながりをどのように活性化させているのか。国境の周辺地帯が高度に軍事化される中、クルディスタンの人々の日常生活はどのような影響を受けているのか。

ゲスト・スピーカー

モスタファ・カリリ

上智大学アジア文化研究所客員研究員。研究関心は、とりわけ政治的に不安定な地域におけるエスニシティとマイノリティ・ナショナリズムを人類学の視点から探求することである。最近、イラン、イラク、トルコの3か国の国境周辺地域で、クルド人の国境を越えた関係性について広範な現地調査を行った。

吉岡明子

日本エネルギー経済研究所中東研究センター研究主幹。専門は現代イラク政治。2012年からたびたびイラクのクルディスタン地域を訪れ、中央政府と自治区の関係を、脆弱国家のガバナンスの視点から研究してきた。

Dates
  • 1108

    TUE
    2022

Place

早稲田キャンパス, 3号館, 801教室

Tags
Posted

Tue, 08 Nov 2022

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WASEDA University

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