制度構築の政治経済学−期待実現社会に向けて−
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プロジェクト紹介

国際政治経済における期待へのフォーマルアプローチ

活動予定・研究目標

◆主旨
近年,国際関係論においては,フォーマル・モデルを用いた外交・紛争研究の発展がめざましい.それらの研究においては,かつての国際関係理論が重視した国家間のパワー・バランスというマクロ的要因だけでなく,国内の政治制度や諸アクターの選好といったミクロ的要因がとりわけ重要な考察対象となっている.本プロジェクトでは,現在の外交・紛争研究を主導する研究者による連続セミナーを開催し,国家間戦争,内戦,あるいはそれらのリンケージも視野に入れて共同研究を行う.

◆概要
国際紛争の説明要因の1つとして国内政治が重要である理由は次のとおりである.有権者や政治エリート等の諸アクターの選好―「期待」―は,国家の統治システム―「制度」―を通じて危機交渉に臨む政治指導者の選好に影響を与え,結果として紛争の帰結(戦争あるいは平和)をも左右するからである.例えば,民主主義国の政治指導者は,競争的選挙の存在により,有権者の選好を十分に考慮して政策決定することを強いられる.他方,権威主義国では,民主的な選挙制度に比して包括性は低下するが,一党独裁における党員,軍事独裁における軍部等,政治エリート(集団)の選好が政治指導者の行動は制約する.
近年の紛争研究は,このような国内政治過程と国際場裡での危機交渉をフォーマル分析によって1つのプロセスとしてモデル化しようと試みてきた.本プロジェクトでは,第1に連続セミナーにより先行研究の意義と限界を確認する.その際,モデル構築の方法や,計量分析あるいは事例研究によるモデルの実証方法といった方法論的な問題も併せて検討する.そして,第2の目的は,連続セミナーを通じて明らかになった研究課題についての共同研究である.前記のように国際紛争を捉える際,政治体制や投票行動等に関する知見が理論の精緻化に不可欠である.そのため,本研究は国際関係論に限らず比較政治学,国内政治の研究者も含め分野横断的に行う.

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