2011年度の活動報告
(1) 2011年10月7日〜11月6日の期間において、CASI方式の全国世論調査を実施した。調査の特徴としては、選挙時の調査では行うことができないような、実験コンポーネントを多分に盛り込んだ調査となっている。2011年3月に実施したインターネット調査の結果を受け、4つの実験が調査に取り入れられた。また、本調査は経済学におけるスタッグハントゲームの実験を全国無作為抽出のサンプルを用いて行い、金銭的インセンティブを加味した調査となっている。この調査においても、2009年・2010年両調査と同じく、調査設計・インストラクション・監査調査等のすべての過程において、院生協力者も含めた調査実働班がかかわり、実践的な経験を積んだ。
(2) GLOPEII(GLOPE�機�関連調査も含む)では、過去6回の全国調査を行ってきた(JSS-GLOPE2003/2004・GLOPE2005-2007・2007年参院選調査・2009年平時調査・2009年衆院選調査・2010参院選調査)。本プロジェクトでは、それらのデータを公開するために作業を行っている(JSS-GLOPE2003/2004とGLOPE2005は公開済み、SSJDA)。データの公開先はSSJDAとICPSRを念頭に、調査全体の英語化作業も、外部委託も含め作業を進行させており(2007年参院選・2009年衆院選)、次年度以降も継続予定となっている。
(3) 上記(1)(2)とも関わるが、GLOPE世論調査はCASIの導入を含め、調査内容のみならず、調査方法論的に非常に価値の高い調査を行ってきた。この点を鑑み、GLOPE調査に関する書籍の刊行を予定している。本年度は章立ての確立(第1章:序章、第2章:調査前、第3章:実査、第4章:調査後、第5章:結章)、初稿の執筆を行い、合宿により刊行へ向けて議論を進めた。
(4) 本年後半にアイトラッカーを用いた実験研究の施行へ向けて、火曜セミナーの時間を中心に議論が行われた。具体的には、アイトラッカーを用いた研究の輪読、アイトラッカー機材の使用方法の習得、アイトラッカーの試験的使用、アイトラッカーデータの基礎分析とそれらに関する議論を行った。社会科学においてアイトラッカーを用いた研究はまだ少なく、CASI調査の進展にも寄与する可能性が高いため、次年度において実験を実施し、分析を行うことを予定している。
(5) 世論調査データの公開作業と平行して、GLOPE世論調査データ、CASIの有効性を社会的に広めるため、Newsletterへの連載を継続して行っている(前年度までに7回の連載、執筆は研究協力者とGLOPEII助手が中心に行っている)。世論調査データの分析結果を論文化するには、性質上時間がかかるが、速報的に調査結果を公開していくことは、世論調査研究者や実務家へ向けた本拠点の調査の紹介という点において非常に価値が高い。本年はGLOPEII助手が第8回の連載分を執筆した。







