150th Anniversary Project of Waseda University150th Anniversary Project of Waseda University

150周年記念事業


Global Education 推進事業

01総合知による人類への貢献文理横断/融合教育の必要性

答えのない問題を考えるのが苦手な理由

1945年8月以降、日本は欧米先進国に追いつくという目標があったので、問題の正解を素早く見つけ出す人が優秀だと言じ、試験問題を素早く解ける、受験勉強を勝ち抜ける人材を育ててきました。しかしその目標はある程度達成され、90年代初頭のバブル崩壊から長い不況を経た現在では、異なった価値観を理解できる教育、幅広い視野を持つ人材が求められているにもかかわらず、試験が良くできる人材だけが優秀だという神話の呪縛から抜け出せず、答えのない問題を考えられる人材が育たなかったのです。

『文理分断』教育からの脱却が必要

世界各地で止まない戦火や、気候変動、社会格差といった現代社会が抱える問題には「正解」はありません。これらの問題に対し、解決策を自分の頭で考え抜き、その妥当性を根拠をもって示し、試行と改善を粘り強く続けることが重要になります。そのために「地球規模の視野」の獲得と「文理横断/文理融合教育」の実現および拡充に資する取り組みを、全学を挙げて推進していきます。

世界に貢献できる文理融合の人材育成

日本のDX(デジタル・トランスフォーメーション)が遅れている原因の一つに、大学進学時における文系・理系の文理分断があり、そこからの脱却が必要です。
文理融合の人材育成を実現すべく、抜本的な入試改革に取り組んでいます。また、学部・学年を問わず、誰もが履修が可能な基盤教育は、「データ科学」「数学的思考」「情報科学」「英語の発話とアカデミック・ライティング」「日本語のアカデミック・ライティング」の5分野をそろえ、文理の横断を体現する世界的にも類を見ない充実した内容です。
所属する学部での主専攻に加えて、もう一つの専門性を体系的に学べる「全学副専攻」も多様なテーマで取りそろえ、文理を超えた学びを提供し、文理融合の人材育成を推進しています。

学問の重要性

学問には文字ができて以来、約5000年にわたる人類の経験のエッセンスが詰まっています。そこには、現代の私たちが抱える問題への直接的な答えは記されていませんが、過去の人々がその時代の課題にどのように向き合い対処してきたのかを知ることができます。つまり学問には、答えのない未知の問題にどう挑戦するのかという方法論が体系的に示されているのです。

早稲田大学
創立150周年記念
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