所長:掛山 正心[かけやままさき]
人間科学学術院教授
研究テーマ
環境健康リスク評価のための「脳とこころ」の評価尺度の開発と実装
研究概要
環境中に放散・蓄積され、我々が知らぬ間に曝露を受けている有害物質の健康リスク評価は、より豊かな社会を実現しそれを持続するために極めて重要な課題の一つである。従来の健康リスク評価は主として動物実験による致死毒性をもとにして、その数十から数千分の一の量を耐容量として用いられることが多かった。しかし近年、残留性有機汚染物質を中心として、成人には影響の顕われない低レベルの曝露であっても子どもの発達を害するという次世代低用量影響が問題となり、従来の考え方では有害影響を評価することが難しいことから、専門家と一般の双方の懸念・関心をあつめている。化学物質は本来人類の生活をより豊かにするために開発生産されるものであり、安易な規制は人類の発展を妨げるという側面も持つ。動物実験やヒト調査研究を含め、英知を結集して取り組み、エビデンスに基づく科学的評価体制を構築し、多種多様な化学物質の健康リスク評価を進める必要がある。
本研究では、国際的にも要求度が高い「脳とこころ」の問題をエンドポイントとして、有害物質の健康影響の評価技術の開発と社会実装を行う。人間科学部教員をコアメンバーとした学際研究をもとに、大規模疫学調査や毒性実験研究調査に実装する。社会貢献に直結した学術研究を早稲田発で実現する。
研究所員
掛山 正心(人間科学学術院教授)
熊野 宏昭(人間科学学術院教授)
榊原 伸一(人間科学学術院教授)
杉森 絵里子(人間科学学術院准教授)
永島 計(人間科学学術院教授)
古山 宣洋(人間科学学術院教授)
三嶋 博之(人間科学学術院教授)
百瀬 桂子(人間科学学術院准教授)
梶井 靖(上級研究員(研究院教授))
藤原 昌也(次席研究員(研究院講師))
研究員
松本 光晴(客員主任研究員(研究院客員准教授))
連絡先