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新しい世界史像の可能性/Potentiality of the New Notion of the "World History"

研究の概要

【これまでの研究経緯と全体の概要】

これまで歴史学を中心として人文学の学界では、ヨーロッパ中心史観が主流を占めてきた。近代ヨーロッパは世界の植民地化を押し進め、帝国主義のもとで次々と軍事的侵略を行った。地球規模での政治的・経済的優位性は学問の世界にも影を落とし、近代ヨーロッパの考え方を基準として学問的概念が構築されてきた。  しかしグローバル化により、近代国家の領域的枠組みを越えた人やモノの移動が急速に進み、現在支配的となっている欧米先進国の考え方を相対化し、文化の多様性を許容する力が求められている。人文学研究者もまた、近代国民国家の枠組みに規定され、「近代ヨーロッパ」を座標軸としてきたが、そのような視角から脱皮して新たな世界史像を構築することが要請されている。  以上の問題意識のもと、2012年度後半より1年半にわたり、本研究プロジェクトの実施に向けた試行的な活動をしてきたが、この間の経験から次の二つのテーマを軸として本格実施に移行することが望ましいと判断するにいたった。すなわち、①「近代移行期における軍事と名誉・忠誠・愛国心の比較研究」(責任者:谷口眞子)と②「中近世キリスト教世界の多元性とグローバル・ヒストリーへの視角」(責任者:甚野尚志、益田朋幸)である。これによってプロジェクトの焦点を明確化するとともに、研究に携わる研究者を効果的に組織できると考える。  以下それぞれのテーマについて、全体的な目的と計画、および3年間の各年度に関する計画をしるす。

テーマ1「近代移行期における軍事と名誉・忠誠・愛国心の比較研究」(責任者:谷口眞子)

このテーマの研究目的は、いわゆる近代移行期の日本・ヨーロッパ・東アジア・中東イスラーム地域において、軍事の担い手が帯びていたエトス―名誉・忠誠・愛国心―を比較研究することである。ユーラシア大陸の東から西までを射程に入れ、日本史・西洋史・東洋史という3区分を超えて、歴史学として共通に議論できる場を設定し、相互比較を通じて新たな18~19世紀像を構築するのが、2014年度~2016年度の3年間の目標である。これまで戦争研究とみなされがちであった軍事史だが、軍事に従事する人々のエトスを分析することにより、当該期の国家・社会の多様な側面が従来とは異なる角度から照射できることを明らかにしたい。一定の成果をおさめることができれば、次の2017年度からは美術史、思想史など他の人文学諸分野、さらに法制史など社会科学分野の研究をも取り入れて、超領域的な共同研究を推進したいと考えている。

テーマ2「中近世キリスト教世界の多元性とグローバル・ヒストリーへの視角」(責任者:甚野尚志、益田朋幸)

このテーマの趣旨は、中近世キリスト教文明の諸問題を、「ヨーロッパ世界」に限らず、「キリスト教世界」という「ヨーロッパ」を超えた地理的な枠組、すなわち、中近世ヨーロッパとその外部に広がるキリスト教文化圏-アメリカ大陸、地中海・中東、アジア世界-にまで考察の対象を広げ、中近世キリスト教世界を宗教文化史的な視点に立つ「文明の連関史」として再考し、それにより中近世ヨーロッパで多元的に形成されたキリスト教文明とは何であったのかを解明するとともに、現代世界に応じた新しい世界史像を模索するものである。
本テーマの表題にある「グローバル・ヒストリー」とはいうまでもなく、現代のグローバル化に対応して「一国史観」を排し、世界史を諸地域の相互交流の視点から「文明の連関史」として理解する歴史学の潮流であるが、これまでの「グローバル・ヒストリー」は、商業交易や疫病の歴史など、経済や環境に関するテーマで語られてきたのに対し、ここでは「キリスト教世界」をキイワードとして、ヨーロッパ世界で多元的な発展を遂げ宗派化現象を生んだキリスト教が、政治、社会、文化、芸術の諸側面で、どのようにヨーロッパ世界自体を変化させ、同時にいかにヨーロッパと類似の宗教的、文化的事象を他の地域にもたらしたのかをグローバルな視野から考えていくことを目的とする。
また本テーマの特徴は、何よりも狭義の歴史学のプロジェクトではないところにある。つまり、中近世のキリスト教文明の多元的な性格を理解するために、歴史学の学問分野からだけではなく、美術史、文学、哲学、宗教学などの様々な分野から領域横断的に考察することで、キリスト教文明の本質的な特徴を解明していくことを目指している。このような領域横断的な中近世文明の研究手法は、欧米の著名な大学に存在する「中世・ルネサンス研究所」(たとえばアメリカのUCLAにある「中世・ルネサンス研究所」など)で現在、多くの成果を挙げているが、我が国では最近になって「西洋中世学会」のような組織も作られたものの、なお従来の縦割りの学問分野に従って研究がなされているのが実情である。本プロジェクトでは、領域横断的な共同研究を行うことで、領域融合的な新分野の開拓も視野に入れつつ、日本人の視点に立った中近世のキリスト教文明の世界史的な考察を行い、独自の成果を内外に発信していきたい。

研究拠点

早稲田大学高等研究所
エリアリーダー:谷口 眞子(文学学術院 准教授、高等研究所 副所長)

メンバー

兼任研究員
海老澤 衷(文学学術院 教授)
大高保二郎(文学学術院 教授)
大日方 純夫(文学学術院 教授)
小松 香織(教育・総合科学学術院 教授)
瀬戸 直彦(文学学術院 教授)
甚野 尚志(文学学術院 教授)
益田 朋幸(文学学術院 教授)
柳澤 明(文学学術院 教授)

 

シンポジウム・セミナー・研究会の情報

本プロジェクトに関する情報は以下のページ、サイトでもご覧いただけます。

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