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研究プロジェクト

日米の交通軸の比較分析と政策選択

計画書

研究代表者
(所属)
阿部義章(早稲田大学大学院アジア太平洋研究科)
研究期間 2009年4月~2010年3月
研究概要

 研究テーマは交通軸の話で、両国の最も重要な位置を占め経済活動の蜜度の高い、距離の点からも比較可能な、日本では東京-大阪軸、アメリカではニューヨーク(ボストンでも可能)-ワシントン軸を基本軸として、現在の旅客と貨物の両方の運送状況を、経済効率、エネルギー効率、環境効率、財政効率の4面から分析し、問題を整理し、改善への政策勧告を行う。両国で同じ研究目的をもとに同じ分析作業方法で学識者、ビジネス関係者(鉄道/新幹線経営者、陸・海運運送者、港湾運営者、自動車生産関連者)からなる委員会/作業班を両国に作り、連絡を密にとりながら同時進行の研究分析を行う。
 運輸需要に対しての供給は貨物と旅客によって、需要や供給の特徴が異なるものの、供給の全体量は限られている以上、貨物と旅客を同時に考える必要有り。もし今より多くの貨物が今より効率的な沿岸輸送に移り、トラックでの運送量が減り、今より多くの旅客が鉄道に移ったと考えただけでも、興味ある新しい運輸供給方法の可能性が考えられる。四種類の効率の異なった組み合わせの政策目的によって、異なった政策勧告の提示が可能になる。たとえば、日本でのトラック運送がより多くの貨物量が沿岸運送に移れば、環境効率から見ても、エネルギー効率から見ても日本社会にとってウイン・ウインの結果を示唆している。アメリカにおいても、トラック運送が沿岸運送に移れば、又もし旅客運送でより環境に適したエネルギー効率の高い鉄道利用を政策選択とすれば、個人の自由を尊重し、乗用車利用を中心とした文化文明の基本点に楔を打ち込む可能性も秘めている。
 この研究テーマを日米研究インスティテュートの運営委員会において正式に採択し、ワシントンにあるマンスフィールド財団をパートナーとして、当研究プロジェクトを共同で立ち上げる。双方が共通のTerms of Reference(TOR)を共有する必要あり。TORの作成/決定過程中に双方の学識者、ビジネス関係者に研究目的を説明する必要あり。この期間中にドラフトTORをもとに、研究基金の設立が必要。TOR設定後、双方が作業班を設置して分析研究作業を開始する。

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