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成長戦略としてのプラットフォーム間連携

-Salesforce.comとGoogleの事例分析を通じた研究- 根来 龍之(早稲田大学大学院商学研究科教授/IT戦略研究所所長)
伊藤 祐樹(デジタル経営研究センター)

要旨

 本稿では、プラットフォーム特有のメカニズムである「サイド間ネットワーク効果」に着目し、プラットフォーム間連携によってそれがどのように改善されるかについて論じる。

 まず、プラットフォーム間連携によって、一方のプラットフォームに参加するプレイヤーがもう一方のプラットフォームに誘導されるという「プレイヤー誘導」という現象について考察する。プラットフォームには一般的に「利用者」と「補完者」が存在することに着目すると、「利用者→利用者誘導」「補完者→利用者誘導」「利用者→補完者誘導」「補完者→利用者誘導」の4つのプレイヤー誘導に分類できるが、実際にそのようなプレイヤー誘導が行われている事例を示す。

 次に、このプレイヤー誘導を促進するための方策として、「機能連携コントロール」と「収益連携コントロール」の2つについて論じる。「機能連携コントロール」とは、利用者または補完者が二つのプラットフォームをそれぞれ個別に利用する場合と比較してより利便性を向上させることを目的に、双方のプラットフォーム事業者が協調した取り組みを行うことである。「収益連携コントロール」とは、二つのプラットフォーム事業者がそれぞれ個別にビジネスを展開する場合と比較して、より収益性を向上させることを目的に、双方のプラットフォーム事業者が協調した取り組みを行うことである。この2つのコントロールのメカニズムについて、事例を通して考察する。

 最後に、プラットフォーム間連携の際に「機能連携コントロール」「収益連携コントロール」を効果的に組み合わせることによって「プレイヤー誘導」を起こした事例として、Salesforce.comが実施した2つのプラットフォーム間連携についての考察を行う。

キーワード

プラットフォーム、サイド間ネットワーク効果、補完製品、補完者、バンドル・プライシング

掲載

2010年2月掲載

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