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製品戦略論における出発点の吟味

-理念型としての「機能とニーズの融合」視点(CVP重視型アプローチ)の必要性- 根来 龍之(早稲田大学大学院教授/IT戦略研究所所長)
髙田 晴彦(デジタル経営研究センター)

要旨

 本稿では、動的に変化する競争環境下における製品・サービス間の競争に焦点をあて、ニーズと機能の融合視点である顧客提供価値(CVP)を出発点とする、「製品戦略論の新たな理念型」を提案する。

 顧客ニーズや技術基盤が激しく変化するような競争環境においては、安定的な競争環境と比較して、製品・サービス間の競争関係に不確実性(事前に予想が困難な変化)が見られる。このような環境下での製品戦略の分析・策定に、既存理論は理念型として限界を有しているという考えのもと、本稿では既存理論から「機能重視型アプローチ」と「ニーズ重視型アプローチ」という2つの理念型を抽出して、その批判を展開する。

 その上で、既存理論の理念型が抱える問題点の克服を目指し、動的な競争環境における製品戦略の分析・策定の出発点(新しい理念型)として「CVP(Customer Value Proposition:顧客提供価値)重視型アプローチ」を提示する。さらに、本稿で定義したCVP概念を基にした事例分析を行い、この理念型に基づいて製品間競争を分析する意義を例示する。

キーワード

製品戦略論、CVP、セグメンテーション、技術革新、ビジネスモデル

掲載

2010年11月掲載

PDFファイル

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