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エイベックス・グループ

-360度ビジネスによる企業変革- 八木京子

要旨

 音楽産業は長きにわたり、CDやレコード等の音楽パッケージを製造・販売するパッケージ・ビジネスを中心に繁栄してきた。しかし、社会経済やそれに伴う消費者行動の変化、音楽配信に代表される技術革新等の影響を大いに受け、音楽パッケージ市場は年々縮小の一途を辿っている。

 このような状況下、革新的な構造改革によってV字回復を遂げたのが、エイベックス・グループである。エイベックスは、かつてレコード会社として音楽産業を牽引し、日本のエンタテインメント産業において一時代を築いたが、音楽産業の低迷に伴い、非常に厳しい経営を強いられるようになった。しかし、“脱レコード会社”宣言のもと、総合エンタテインメント企業へと華々しく変貌を遂げたのである。

 本ケースでは、ポスト・パッケージ・ビジネスとして注目を集める、音楽産業の新たなビジネスモデル「360度ビジネス」を展開することによって、企業変革に成功したエイベックスの戦略とその過程を辿り、今後の課題を提示する。

掲載

2013年4月掲載

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