平成23年度研究課題リスト

テーマ研究課題
[課題名/代表者名(所属職位)/組織(研究分担者(所属):研究分担・専門領域)/課題概要]

  1. 日本における中国古典演劇の受容と研究[成果報告:平成23年度] 

    代表者:
    岡崎由美(早稲田大学文学学術院教授)
    研究分担者:
    平林宣和(早稲田大学政治経済学学術院准教授):近代日本における京劇受容史の調査
    岩田和子(早稲田大学文学学術院助手)
    川浩二(早稲田大学文学学術院非常勤講師):日本における中国古典演劇の翻案、改作の調査
    黄仕忠(中国 中山大学中国古文献研究所教授):日本所蔵中国古典演劇関連資料の調査
    傅謹(中国 戯曲学院教授):日本所蔵近代日中京劇交流史資料の調査
    課題概要:
    早稲田大学演劇博物館の所蔵する、特に明治期における中国古典演劇研究などに関する資料を活用しながら、近代における日本での中国演劇の受容と流布や日中の演劇交流の実態を考察する。

  2. 台本による歌舞伎作品復元の調査・研究[成果報告:平成23年度]

    代表者:
    古井戸秀夫(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
    研究分担者:
    鈴木英一(聖学院大学非常勤講師):歌舞伎舞踊の台本研究      
    今岡謙太郎(武蔵野美術大学教授):黙阿弥の台本研究
    児玉竜一(早稲田大学文学部教授):義太夫狂言の台本研究
    安冨順(明治大学等非常勤講師):大坂歌舞伎の台本研究
    課題概要:
    早稲田大学演劇博物館の所蔵する歌舞伎台本をデータ化して公開することにより、埋もれている歌舞伎の文化資源を発掘、調査および復元するための基礎を構築する。      
     
  3. 舞台芸術 創造とその環境 日本/世界[成果報告:平成23年度] 

    代表者:
    藤井慎太郎(早稲田大学文学学術院教授)
    研究分担者:
    奥香織(早稲田大学演劇博物館GCOE助手):フランス語圏における舞台芸術創造とその環境
    課題概要:
    舞台芸術における創造と環境の関係を、可能な限り地理的・時代的・方法論的に多面的に分析しようとする。芸術家の視点と公的制度の両面から、舞台芸術を捉えなおす。

  4. 演劇博物館所蔵映画フィルムの調査、目録整備と保存活用[成果報告:平成23年度]

    代表者:
    入江良郎(東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員)
    研究分担者:
    児玉竜一(早稲田大学文学部教授):演劇分野の調査
    上田学(早稲田大学演劇博物館助手):映画分野の調査
    栩木章(東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員):映画復元分野の調査
    岡田秀則(東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員):映画分野の調査
    碓井みちこ(関東学院大学文学部専任講師):映画分野の調査
    板倉史明(東京国立近代美術館フィルムセンター研究員):映画分野の調査
    金子健(東京文化財研究所・無形文化遺産部研究補佐員):演劇分野の調査
    課題概要:
    早稲田大学演劇博物館の映画フィルム・コレクションの活用を促進するため、作品情報と所蔵情報の基礎調査を行い、研究調査・プリント復元、保存方法の検討を行う。


  5. 日本映画、その史的社会的諸相の研究[成果報告:平成23年度] 

    代表者:
    岩本憲児(日本大学芸術学部教授)
    研究分担者:
    志村三代子(早稲田大学演劇博物館研究員):映画史
    中山信子(早稲田大学ジェンダー研究所客員研究員):映画史
    アンニ(明治学院大学言語文化研究所研究員):日中映画交渉史
    古賀太(日本大学芸術学部教授):映画史、日本映画の海外交流史
    金ジョンミン(東京大学人文社会系研究科文化資源学文化経営専攻博士後期課程):韓国映画史
    蔡宜静(康寧大学(=旧立徳大学、台湾台南市)助理教授):日本近代文学と映画、台湾における 日本映画受容史
    土田環(映画専門大学院大学助教):映画史、表象文化論
    渡邉大輔(日本大学芸術学部大学院映像芸術専攻博士後期課程):映像芸術
    課題概要:
    これまでの日本映画の受容と評価の研究は作家論、作品論的アプローチが多かった。本研究では、映画がどのように観客に受け入れられたかという観点を中心に受容と評価の歴史に新たな光を当ててゆく。

  6. 演劇研究基盤整備:舞台芸術文献の翻訳と公開[成果報告:平成23年度]

    代表者:
    秋葉裕一(早稲田大学理工学術院教授):ドイツ文学・演劇
    研究分担者:
    竹本幹夫(早稲田大学文学学術院教授):日本中世文学・演劇
    藤井慎太郎(早稲田大学文学研究科教授):フランス語圏演劇
    堀切克洋(早稲田大学演劇映像学連携研究拠点研究助手):フランス演劇
    課題概要:
    海外で刊行された演劇論、論文、戯曲などのうち、これまで専門研究者が原文で読むのみで翻訳されていない重要な文献を翻訳し、Web上に掲載して成果として発信する。特に海外演劇論の翻訳は、現代演劇をはじめとする日本演劇の研究者にははじめて接する情報であり、研究上のインパクトはきわめて大きなものがあろう。

  7. 能・昆劇の比較研究 -日中伝統演劇の現在と未来[成果報告:平成23年度] 

    代表者:
    佐藤信(座・高円寺芸術監督)
    研究分担者:
    竹本幹夫(早稲田大学文学学術院教授):能楽研究
    鈴木直子(早稲田大学演劇博物館助手):中国演劇研究
    梅山いつき(早稲田大学演劇博物館招聘研究員):動態調査
    内野儀(東京大学大学院総合文化研究科教授):身体表象分析
    ダニー・ユン(香港現代文化研究所代表):昆劇と現代演劇との比較調査・実演
    川口智子(座・高円寺企画制作):古典演劇と現代演劇との比較調査
    課題概要:
    2001年に共にユネスコ世界無形文化遺産の指定を受けた能、昆劇について、日本と中国の研究者、能、昆劇の実演家、および両国の現代演劇の研究者、演出家が共同して、①無形文化遺産指定後十年間の能、昆劇の動態研究、②古典演劇継承のための共通課題の整理、③現代演劇との交流による未来への可能性の検証、④実演家相互の技術交流と技術訓練方法の記録、データベース化を行う。

  8. 伎楽面の総合的研究及び復元模刻制作[成果報告:平成23年度] 

    代表者:
    薮内佐斗司(東京藝術大学大学院教授)
    研究分担者:
    仲裕次郎(東京藝術大学大学院教授)
    杉浦誠(東京藝術大学大学院非常勤講師)
    益田芳樹(東京藝術大学大学院非常勤講師)
    課題概要:
    伎楽は中国南方の呉からわが国に伝えられ、飛鳥、天平時代に盛んに行われた。しかし、次第に衰退していったため解明されていない部分も多い。伎楽面はわが国の演劇の歴史を研究するにあたって不可欠であり、後世の他の仮面とは異なる特徴を持つなど、その独特の造形は日本彫刻史においても重要な位置を占める。現在東大寺においては39面の伎楽面を所蔵しており、総合的な研究調査を行なうことで、制作当初を目指した精巧な伎楽面の復元模造を行い、制作技法の探求や活用方法、時代背景を解明していくことを目的とする。

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