コンディショニングと栄養

TOP > コンディショニングと栄養 >  女性アスリートと朝食摂取

女性アスリートと朝食摂取

早稲田大学スポーツ栄養研究所 研究助手
管理栄養士 御所園実花

みなさんは、毎日朝ごはんを食べていますか?

近年、朝食の欠食率が高いことが問題となっています。平成30年度の国民健康・栄養調査では、女性において20-29歳で最も朝食欠食率が高く、約5人に1人が朝食を欠食していることが報告されました1)。アスリートにおいても同様に朝食欠食率は高い傾向にあり、約1,000人の女性アスリートを対象とした早稲田大学女性アスリート育成・支援プロジェクトの調査では、朝食を「毎日食べる」と回答したアスリートはおよそ7割で、3割近いアスリートが朝食を週に1回以上欠食していることがわかりました2)。朝食を欠食する理由として最も多い回答は、「食べる時間がないから」でしたが、時間がないからと朝食を食べなくても良いのでしょうか?

朝食の欠食状況

身体づくりにおいて食事は重要な要素の1つです。身体づくりにおける基本の食事とは、エネルギー消費量に見合ったエネルギー量の摂取と、身体に必要な栄養素を食事から摂取することです。しかし、朝食を欠食すると、1日の摂取エネルギー3)、炭水化物およびたんぱく質摂取量4)は、朝食を摂取した時と比べて少なくなることが報告されています。つまり、朝食欠食により1日に必要なエネルギーや栄養素量を確保しにくくなってしまいます。

また、小・中学生を対象とした全国体力・運動能力、運動習慣等調査では、朝食を「毎日食べる」児童生徒の方が、「食べない日もある」「食べない日が多い」「食べない」児童生徒と比較して体力合計点が高い傾向がみられました5)。パフォーマンス4)や体力・運動能力5)にも朝食の欠食が影響を及ぼすことが示されています。

競技に最適な身体づくりやパフォーマンスの維持・向上のためにも、朝食を食べる習慣をつけましょう。

<朝食を摂取するためのポイント>

①生活リズムを見直しましょう

夜遅くまで起きていると、翌朝起きることができず朝食を食べる時間がなくなってしまいます。まずは生活リズムを見直し、早寝早起きを心がけましょう。食欲がないために朝食を食べられない人は、夕食や夜食を摂りすぎていないか、摂取量を見直してみましょう。

②食べやすいものや手軽に準備できるものから始めてみましょう。

アスリートの食事の基本は「主食+主菜+副菜+牛乳・乳製品+果物」を整えること(参照:アスリートの食事)ですが、「時間がない」「食欲がない」人は、食べやすいものや手軽に準備できるものを食べることから始めてみましょう。中でも、具だくさんの汁物はビタミン・ミネラル・食物繊維を豊富に摂ることができるのでおすすめです。作り置きをすることで、忙しい朝でも手軽に食べることができます。

本サイト上の「おすすめレシピ」や書籍「アスリートのための朝食術」をご活用ください。

参考文献
1) 厚生労働省HP:平成30年国民健康・栄養調査報告, https://www.mhlw.go.jp/content/000615325.pdf (2020年5月31日).
2) 田口素子. 平成27-28年度 スポーツ庁委託事業 低エネルギー状態が女性アスリートのスポーツ・健康リスク及びパフォーマンスに及ぼす影響 データ集, 早稲田大学女性アスリート育成・支援プロジェクト:23-24, 2016.
3) Clayton DJ, Barutcu A, Machin C, Stensel DJ, James LJ. Effect of Breakfast Omission on Energy Intake and Evening Exercise Performance. Med Sci Sports Exerc 47(12): 2645-2652, 2015.
4) Cornford E, Metcalfe R. Omission of carbohydrate-rich breakfast impairs evening 2000-m rowing time trial performance. Eur J Sport Sci 19(1): 133–140, 2019.
5) スポーツ庁HP:令和元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査報告書 結果の概要, https://www.mext.go.jp/sports/content/20191225-spt_sseisaku02-000003330_4.pdf (2020年5月31日).

ページの先頭へ