学部入学案内
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心理学は不安やうつから自分も他者も助けることができるもの文学部の心理学は基礎実験から臨床までカバーしているのが強み感情をコントロールする力を身につける「マインドフルネス瞑想」について研究私の専門は臨床心理学とパーソナリティ心理学などです。その中でも特に研究を続けているのが「マインドフルネス瞑想」です。これはもともと仏教の修行法の一つで、意識の置き方や注意の向け方を変える訓練を繰り返し行うことによって感情をコントロールする力を身につけるものです。基本的に日常生活では、誰でも不安を感じるときがありますが、その中でうつや精神的な病気と判断されるのは、落ち込んだ気持ちが続き、勉強や仕事に自分の能力を発揮できなくなったときです。しかし、たとえ過去の嫌な出来事を考えたり落ち込んだ気分になったとしても、マインドフルな態度で対象を観ることができれば不安やうつ病になることは少ないのです。1990年代前半にマインドフルネスが感情のコントロール力の育成に有効であることに注目し、それから研究していますが、いまは大きなブームにもなっています。学生の身近な悩みをテーマに選び演習を通して新たな知識を身につける認知行動療法や臨床心理学の基礎を実践と演習を通して指導していく上では、私自身が臨床現場で経験したことを活かしています。ゼミでは日常の不安やうつなどをテーマに、まず学生が前回の授業で感じた疑問や質問に私が答え、その内容について既存の知識を用いて演習し、さらに新しい知識を習得するという3部構成で進めています。その際にはデータに基づいて論ずることを重視しています。自らの知識やスキルを活用して社会に役立てたいと考える学生は、サポート依頼のあった学校や施設に出かけてお手伝いをすることもあります。より良い生き方につなげる心理学は、自分だけでなく他者も助けることができるものです。早稲田の文学部における心理学は基礎理論から応用、実験から臨床まで幅広くカバーしていることが強みになっています。人の心と行動に興味のある人は、ぜひここで心理学を学んでほしいですね。MESSAGE FROM PROFESSOR越川 房子Koshikawa Fusako文学部心理学コース 教授カリキュラムの特色1年次の基礎教育を経て、2年次からコースへ進級する「1・3制カリキュラム」を導入しています。1年次では論理的思考能力・表現能力の基礎を養い、資料検索のノウハウを養う必修基礎演習・基礎講義や基礎外国語・必修英語などを重点的に履修します。2年次以降は18のコースに分かれ専門性を磨いていきます。各コースの教育体系に沿って専門演習が設置されており、卒業論文につなげていきます。基礎を知り、専門を磨く1・3制カリキュラム文学部と文化構想学部は、外国語科目と講義科目を「ブリッジ科目」として共有しています。両学部を合わせたスケールメリットを最大限に活かして約1,000科目を設置。文化・人文・社会の各分野にまたがる古典から新領域まで学ぶことができ、自分自身の興味に合わせてダイナミックな学問の広がりを体験できます。進級後もコースを超えて履修でき、フィールド実習、ボランティア実践、専門特殊研究などの科目も用意しており、研究や卒業論文で取り組みたいテーマについて多角的に学べます。他に類を見ない多種多様な「ブリッジ科目」外国語、演習など、教員と学生との直接的なコミュニケーションが必要なシーンでは、きめ細やかな少人数教育を実施しています。スケールメリットを活かした多様性と“face‌to‌face”の親密なコミュニケーションを両立させた教育の場を実現し、広い視野や豊かな人間力を構築することができます。徹底した少人数教育を展開外国語教育の充実1年次の必修として英語と基礎外国語(フランス語、ドイツ語、ロシア語、中国語、スペイン語、イタリア語、朝鮮語、アラビア語の各言語の中から1つ選択)を重点的に学びます。2年次以降も、各自の目的(留学、資格取得、大学院進学等)や関心に従って継続的に学べるよう、これらの外国語の選択科目を初級~発展科目まで多彩に開講しています。69法学部教育学部商学部社会科学部国際教養学部文化構想学部文学部基幹理工学部創造理工学部先進理工学部人間科学部スポーツ科学部政治経済学部

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